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KDDIなど4社/「ジョイナス」で顧客同線と属性を活用し来店分析

2018年01月25日 15:50 / IT・システム

KDDI、ZOYI Corporation、ARISE analytics、ipocaは2月から、相鉄ビルマネジメントが横浜駅で、運営するショッピングセンター「JOINUS(ジョイナス)」で、より効率的な店舗運営の向上、リアル店舗における新たな買いもの体験の提供を目的として、顧客動線と顧客属性を組み合わせ、お客の来店状況を分析する実証実験を開始する。

<実証実験のイメージ>
実証実験のイメージ

今回の実証実験では、「ジョイナス」内の各出入口やロビーなど主要な地点に設置された複数のIoTセンサーにより、来店客が持つスマートフォンからWi-Fiを通して時間ごとの来店者数などを把握する。

ipocaが提供するさまざまな店舗のクーポンが利用可能なスマートフォン向けアプリ「NEARLY(ニアリ)」を通して「ジョイナス」の利用客の属性情報(性別・年齢層など)を把握する。

ニアリとは、身近な施設や店舗のさまざまな商品情報、お得な情報などを画像で簡単に探して楽しむことができるプラットフォーム型のBtoC販促アプリ。

最大の特徴は、地域の商業施設を一本化した点で、商業施設の垣根を越えて、エリア単位でさまざまな商品情報、お得な情報を画像で簡単に探すことができる。

消費者の中でも、特定の施設や店舗にこだわらずさまざまな場所で購買するライトユーザー層に支持されている。

一方、商業施設や店舗にとって「ニアリ」は、幅広いライトユーザーに向けて、タイムリーな情報発信ができるデジタル販促の手段として導入されている。

商業施設や店舗がニアリを利用すると、地域のライトユーザーの集客や売上向上効果が得られるため、導入が拡大している。

現在、導入済み商業施設数は130を超え、登録店舗数は1万3000店舗以上となっているという。

「ジョイナス」は、相模鉄道本線の横浜駅と商業施設が一体化した駅ビルで、1日あたり約23万人が来店している。

今回の実証実験によって得られたデータや分析結果をもとに、「ジョイナス」では、店舗レイアウトの改善やO2Oによるプロモーションの促進など、より効率的で高い店舗運営効果を得られるサービスの提供や改善を目指し、リアル店舗における新たな買いもの体験を来店客に提供する。

<各社の役割>
各社の役割

KDDIは、今回の実証実験でデータを収集し解析できるIoT基盤を提供。ZOYIは、今回の実証実験で使用するIoTセンサーを提供する。

ARISEは、IoTセンサーから得られたデータをもとに分析を行うとともに、KDDIやipocaとともに、可視化した分析結果を「JOINUS」に対してフィードバックする。ipocaは、スマートフォン向けアプリ「NEARLY」を提供する。

KDDI、ZOYI、ARISE、ipocaは、今回の実証実験を通して得られる知見をもとに、今後の商用化や他のショッピングセンターなどへの展開を目指す。

IoT基盤とデータ解析技術を組み合わせたリアルタイム動線解析を扱うテクノロジーの活用により、国内商業施設各社の動線設計・テナント誘致・リーシングなどが抱える恒常的課題に対し、センサリング・ビッグデータ・AIといったデジタル領域で培われた最先端ソリューションをSC業界へ導入し、最適解を導き出すことができる手段を提供することを、ipocaは目指すという。

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