日本フードサービス協会/9月の外食売上19.7%増、店内飲食が回復傾向
2022年10月25日 10:30 / 月次
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日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の9月度売り上げ状況は、前年同月比19.7%増となった。
9月度 | 売上高前年同月比 |
全体 | 19.7%増 |
ファストフード | 8.2%増 |
ファミリーレストラン | 32.1%増 |
パブ・居酒屋 | 468.8%増 |
ディナーレストラン | 64.9%増 |
喫茶 | 28.2%増 |
9月の外食産業の売り上げは、新型コロナ第7波が峠を越え月後半にかけて客足に回復の動きが見られたことで、「緊急事態宣言」などの影響を受けた前年を上回った。2019年比でも5.9%減となっている。
ファストフード業態は、コロナに起因するテークアウト・デリバリーの売り上げ増は一段落の気配だが、売り上げ自体は引き続き堅調で、加えて店内飲食の回復もあり、全体売り上げは8.2%増、2019年対比では8.3%増だった。
「洋風」は、ドライブスルーの増設、キャンペーン商品の強化で売り上げを伸ばし、4.6%増とコロナ以前よりも好調に推移している。「和風」は、期間限定メニューが奏功し売り上げ11.1%増。「麺類」は、昼間を中心に都心部の店内飲食が復調し、売り上げ20.5%増、2019年比は11.8%減となった。「持ち帰り米飯/回転ずし」は、回転ずしで値上げをしない安い価格設定が支持され、売り上げ6.8%増となった。「その他」は、「アイスクリーム」が大規模施設や繁華街の売り上げを伸長し13.3%増だが、2019年対比では13.0%減。
ファミリーレストラン業態の全体売り上げは32.1%増と、前月よりは上向いているものの、平日を中心にした夜間の集客が依然として不振であり、2019年比では18.8%減だった、
「洋風」は売り上げ22.7%増、「和風」は39.3%増となったが、九州・四国・中国地方で台風14号の被害が大きかった。夜間の集客も振るわず、そもそも深夜帯の営業時間が減少していることなどから、2019年比では「洋風」28.8%減、「和風」17.7%減。「中華」は、持ち帰りと店内飲食がともに好調で、売り上げ24.3%増。「焼き肉」は、コロナ感染の減速にともない大都市圏店舗が好調で売り上げ67.7%増、2019年比でも4.4%増となった。
パブ・居酒屋業態は、昨年はほとんど営業できない店舗が多かったため、営業制限のない今年の売り上げ比は468.8%増と大幅に伸びたが、コロナ以前の2019年比では46.3%減で、小規模宴会の需要は少しずつ戻りつつあるものの依然厳しいという。
ディナーレストラン業態は、個人需要が戻り、売り上げは64.9%増だが、平日夜間の法人需要がなかなか戻らず、2019年比は19.5%減だった。
喫茶業態の売り上げは前年比28.2%増となったが、シルバーウィーク連休の悪天候や台風の影響で、営業できなかった店舗もあり、2019年比では19.9%減となっている。
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