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日本フードサービス協会/2月の外食売上23.5%増、値上げが影響

2023年03月27日 10:50 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の2月度売り上げ状況は、前年同月比23.5%増となった。

2月度 売上高前年同月比
全体 23.5%増
ファストフード 10.2%増
ファミリーレストラン 39.0%増
パブ・居酒屋 183.9%増
ディナーレストラン 69.4%増
喫茶 40.3%増

2019年比でも 3.8%増となった。同協会では、「コロナ感染の収束傾向、気温の上昇、マスク緩和への動きなどによる人流の増加が大きな要因だが、しかし、もう一つの要因は、前月に引き続き原材料費、光熱費、物流費などの高騰により値上げせざるを得ない事情があったからで、実質利益の観点からは依然として厳しい経営状況が続いている」と分析している。

ファストフード業態の全体売り上げは10.2%増、2019年対比では116.3%となった。「洋風」は、価格改定が相次ぐ中で、バリューキャンペーンが好評で、売り上げ5.4%増。「和風」は、朝食クーポンの配布などで固定客獲得に努め、売り上げ12.4%増。「麺類」は、客単価上昇と客数回復で、売り上げ29.6%増だった。

「持ち帰り米飯/回転ずし」は、複数の回転ずし店をターゲットにした迷惑動画が一部店舗の客足に影響したが、値上げによる客単価の上昇で売り上げ8.1%増。「その他」は、「アイスクリーム」の店内・持ち帰り双方の増量キャンペーンが好評で、売り上げ16.8%増となっている。

ファミリーレストラン業態の全体売り上げは39.0%増、2019年比は4.9%減となった。「洋風」は、年明けからの堅調な流れが続き、また価格据え置きの施策やお得なクーポンアプリなどが若い家族客をはじめ価格敏感層に訴求し、売り上げ40.2%増。「和風」は、気温上昇に伴い客数の増加が顕著で売り上げ46.3%増。「中華」は、好調なテークアウトに加え、メディア露出効果もあり、売り上げ18.5%層。「焼き肉」は団体客の戻りも見られ先月から客足好調で、売り上げ48.2%増だった。

「パブ・居酒屋」は、昨年のような営業規制がとれ客足の戻りが回復基調で、売り上げ183.9%増と大幅に増加した。個人客やインバウンド需要の回復傾向に加え、企業等の大きめの宴会も少しずつ増えている。2019年比では売り上げ35.5%減、前月(1月)の2019年比41.9%減と6ポイントほど上昇した。

ディナーレストラン業態では、大企業の大規模な宴会は戻らないものの、個人客に加え、国内旅行の団体客やインバウンド客などが少しずつ戻り客単価が上昇、売り上げは69.4%増となった。ただ、人手不足で需要に対応しきれないところもあり、2019年比で11.1%減となった。

喫茶業態は、月後半を中心に客足が伸びたものの、オフィス街や夜間の来客はまだ戻りが弱く、売り上げは40.3%増、2019年比10.8%減となっている。

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