流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





日本フードサービス協会/1月の外食売上15.3%増も、居酒屋は宴会自粛で低調

2023年02月27日 10:20 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の1月度売り上げ状況は、前年同月比15.3%増となった。

1月度 売上高前年同月比
全体 15.3%増
ファストフード 10.2%増
ファミリーレストラン 19.6%増
パブ・居酒屋 59.0%増
ディナーレストラン 34.0%増
喫茶 19.6%増

昨年のような営業制限がなく年始需要が好調だった。コロナ第8波は上旬にピークを迎えたが、外食への影響は比較的少なく、2019年比の売り上げは4.2%増と、コロナ前を上回った。しかし、同協会調べによると、外食全体の客数は2019年比で10%減と低調のままとなっている。

ファストフード業態の全体売り上げは10.2%増、2019年対比では17.9%増となった。

「洋風」は、期間限定商品、季節商品などのフェアメニューが好評で、売り上げ11.3%増、2019年対比では39.7%増だった。「和風」は、引き続きテークアウト・デリバリーの堅調で売り上げ9.6%増。「麺類」は、商業施設立地店舗の集客回復などで、売り上げ17.4%増となった。「持ち帰り米飯/回転ずし」は、「回転ずし」の年始のテークアウトが好調で、また、主力メニューの価格据え置きが奏功したところもあり、売り上げ5.1%増となっている。「その他」は、「アイスクリーム」のキャンペーン商品のテークアウトが好調で、売り上げ5.6%増だった。

ファミリーレストラン業態の全体売り上げは19.6%増、2019年比では3.7%減となっている。

行動制限のない正月となったことで年始の家族客が増え、「洋風」は売り上げ17.7%増、「和風」は売り上げ23.2%増。「中華」は、テークアウト対応の強化により売り上げが堅調に推移し18.2%増。「焼き肉」は、郊外店舗が引き続き好調で、売り上げ22.7%増となった。

「パブ・居酒屋」は、酒類の提供制限があった昨年との対比では売り上げは59.0%増だが、2019年比では売り上げ41.9%減と、前月(12月)の2019年比(41.4%減)とほぼ変わらず、売り上げの回復に頭打ち感が出ている。

コロナを気にしない個人客の来店は増えたが、企業・団体の宴会自粛の傾向は続いており、飲酒業態の復調を難しくしているという。

ディナーレストラン業態の個人客の宴席は引き続き回復傾向にあり、全国旅行支援やインバウンドの増加で需要が回復した店舗も見られ、売り上げは34.0%増となったが、法人宴会や夜間の集客は戻らず、2019年比では15.0%減となった。

喫茶業態は、営業時間制限のない今年の売り上げは前年比19.6%増となったが、オフィス街はテレワークなどの定着で客足が戻らず、2019年比では14.4%減だった。

■日本フードサービス協会の関連記事
日本フードサービス協会/12月の外食売り上げ8.6%増、パブ・居酒屋は19年比4割減

関連記事

月次 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧