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セブン&アイ/中期3か年計画を発表、オムニチャネル戦略を見直し

2016年10月06日 17:30 / 経営

セブン&アイ・ホールディングスは10月6日、2017年度を開始年度とする中期3か年計画を発表した。

2019年度の連結数値目標は、営業利益4500億円、ROE10%。

オムニチャネル戦略の見直しを実施。これまでのオムニチャネル戦略は、Eコマース事業を中心に推進してきたが、今回、お客視点で戦略を見直す。

グループでは日々2200万人を超えるお客が来店しており、グループ各社共通のポイントプログラムを新たに稼動させる事により、一例として、お客ごとにグループ全体の利用状況が分かるようになることから、利用状況に応じてポイントを付与するなど、従来に比べてより満足度が高いサービスを提供する。

お客ごとにグループ各社の利用状況をつなげ、全チャネルを通じてサービスの質を追求していくこと、グループの顧客戦略を、オムニチャネル戦略として再定義した。

年々普及率の高まっているスマートフォン用にグループ各社のアプリケーションを開発し、アプリのダウンロードやグループ各社共通のポイントプログラムへの入会をしてもらうことで、お客の嗜好にあわせた提案ができる。

販促の手法に、これまでのマス・マーケティングに加えて、パーソナル・マーケティングの手法を取り入れるなど、顧客満足の効果の高い販促活動を実現する。

グループにはベビー・マタニティ用品の販売で知名度の高い赤ちゃん本舗を有していることなどから、誕生からシニアに至るまでのライフステージに加え、日々の買い物に便利に利用できるコンビニエンスストアから、食品スーパー、総合スーパー、雑貨専門店、ハレの日の消費に対応できる百貨店も有するなど、すべてのライフシーンでお客と寄り添い、お客とともに成長できる地域になくてはならない、親しみあるグループになることを目指す。

一方、ECサイト「omni7」は、実店舗との相互送客を図りながら、自主開発商品中心に魅力ある商品の販売を通じて、収益の拡大を図る。

厳しい経営状態の続くイトーヨーカ堂とそごう・西武は、店舗運営だけでは資本コストを上回る収益を上げることが困難な環境が続いており、加えて店舗の老朽化が収益の悪化に拍車を掛けている状況に陥っている。

イトーヨーカ堂では、営業キャッシュフローの状況、築年数、地域性を考慮して2020年までに40店の閉鎖を実施するが、一方で、首都圏の鉄道駅から至近距離に店舗を多く構えるなど、その立地優位性を活かした不動産再生計画も始動させることで、バランスシートの適正化も踏まえ、収益率の向上を目指す。

百貨店事業では、市場の縮小は不可避の中、あらゆるライフシーンに対応するため、地域一番店を持つことにグループとして百貨店事業を持つ意味があるとの判断に至った。

H2Oと資本業務提携し、関西地区の百貨店の承継を行うことで、エリア・業態の「選択と集中」を進め、百貨店の経営資源を基幹店等に集中させるという。

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