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さとう/兵庫県三田市にPC・DC・TCの総合物流センター稼働

2017年07月07日 15:50 / 経営

京都府、兵庫県を中心にスーパーマーケットを展開する「さとう」は7月6日、神戸市北区に総合物流センター「さとうグループ神戸総合物流センター」を開設し、稼働を開始していると発表した。

<さとうグループ神戸総合物流センター>
さとうグループ神戸総合物流センター

<さとうグループ神戸総合物流センター入口付近>
さとうグループ神戸総合物流センター入口付近

<屋上駐車場へ向かうランプ部>
屋上駐車場へ向かうランプ部

さとうグループ神戸総合物流センターは、三菱地所が開発した「ロジクロス神戸三田」に、計画段階から開発に関わり、6月19日に竣工したさとうの専用物流施設で、PC(プロセスセンター)、DC(ディストリビューションセンター)、TC(トランスファーセンター)の機能を有している。

立地は中国自動車道・六甲北有料道路神戸三田ICに近く、配送利用頻度の高い山陽自動車道や舞鶴若狭自動車道へのアクセスにも優れている。

京都府福知山市から高速道路経由で約60kmに位置し、既存センターとの連携に好条件となっている。付近に住宅地があり、安定的な雇用確保が期待できるなどの利点を備えている。

7月第3週に4店舗に供給、第4週に15店舗に供給する予定で、その稼働状況を確認し、最大50店舗に拡大供給していく。

<1F部分の垂直搬送機>
1F部分の垂直搬送機

<1Fチルド室>
1Fチルド室

<1Fチルド室のDDDAS(店別 仕分け場)>
1Fチルド室のDDDAS(店別 仕分け場)

<1Fチルド室の精肉・鮮魚ソーター>
1Fチルド室の精肉・鮮魚ソーター

センターの基本機能のうち、PC機能では精肉・鮮魚・惣菜の加工センターとなる。

精肉は、牛肉・豚肉・鶏肉のスライス加工・カット加工などによる商品化を行い、生食・ミンチ・鶏肉については専用加工室を設け、異なる原材料による交差汚染の防止を徹底するとともに、商品・原材料の鮮度保持のため、加工室の室温を10℃で管理する。

<2F部分の新型各種量産スライサー>
2F部分の新型各種量産スライサー

<2F部分の高速包装・値付けライン>
2F部分の高速包装・値付けライン

鮮魚は、うろこ取り・内臓処理・3枚おろし・切身加工・盛り付けなどによる商品化を行う。生食商品については専用加工室を設け、交差汚染の防止を徹底する。鮮度保持のため、加工室の室温は10℃で管理する。

惣菜では、600㎏/hの炊き上げ能力をもつ炊飯設備を導入し、すし・おにぎりなどの米飯商品を製造する。

<マルチカートシステム>
マルチカートシステム

DC機能では、常温商品の在庫型配送センターとして活用する。1階は飲料・酒類などの重量物およびケース管理商品を常時1400アイテム在庫。

2階では、バラ出荷および菓子などの軽量物を常時約4300アイテム在庫。ピッキングされる商品の重量チェックを行う「マルチカートシステム」により、精度の高い4店舗同時ピッキングを可能とする。

TC機能では、生鮮・日配食品などのチルド商品と常温商品の通過型配送センター機能の役割を持つ。

チルドエリアでは8℃で管理し、入荷したチルド商品を「デジタルアソートシステム(仕分け作業支援システム)機器」により、配送店舗ごとに効率よく、仕分けを実施する。

<竣工式で握手するさとうの佐藤社長(左)と三菱地所の細包執行役常務(右)>
竣工式で握手するさとうの佐藤社長(左)と三菱地所の細包執行役常務(右)

さとうの佐藤総二郎社長は「この地に開設したのは、交通の利便性が良く、出店が増え、福知山市内に集中している既存センターからの供給が限界に達してきていた。さらに、BCPの観点から自然災害などの影響から分散する必要性があった」と話す。

また「当社は1666年創業で、現在71店舗を営んでいる。当初は呉服店や金融関係だったが、戦後はスーパーマーケットを中心とした流通業に大きく変化した。この流通業でも、時代の変化は激しく、最近ではAIやロボット化の技術も押し寄せている。このセンターでも、高性能な量産スライサーの投入や、一度に4店舗分のピッキング作業と、重量を図ることでピッキングと検品作業が同時に行えるマルチカートシステムを導入している。さまざな機械化・AI化を図り、例えばこれまで朝9時にしか開店できない店舗を効率化により、朝8時に開店できる体制が整った」とセンター開設の意義を語った。

<屋上の駐車場、230台収容できる>
屋上の駐車場、230台収容できる

■センターの概要
名称:さとうグループ神戸総合物流センター(ロジクロス神戸三田)
所在地:兵庫県神戸市北区赤松台1-2-39
敷地面積:2万1m2
延床面積:1万4465m2
土地・建物:ともにフレッシュクリエイター(さとう子会社)が三菱地所から賃貸
建物構造:鉄骨造、地上2階建て
バース数:35
供給店舗数:最大50店舗
駐車台数:230台
従業員数:250名(地元雇用約190名)

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