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小売の倒産/2020年は1054件、巣ごもり需要で食品小売の倒産22.7%減

2021年01月29日経営

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東京商工リサーチは1月29日、「小売業の倒産動向」調査結果(2020年1~12月)を発表した。

<小売業の倒産年次推移>
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※出典:東京商工リサーチホームページ

消費低迷で2年連続で倒産が増加していた小売業界だが、新型コロナウイルス感染拡大で様相が一変した。2020年の小売業倒産(負債1000万円以上)は1054件(前年比14.3%減)と、1991年以降の30年間で最少を記録した。

小売業倒産は、深刻な人手不足から人件費の上昇や2019年10月の消費増税で、2019年7~9月期は361件(前年同期比29.3%増)、10~12月期も312件(12.6%増)と、倒産が急増した。

2020年1~3月期も277件(2.2%増)と増勢が続いたが、そこに新型コロナウイルス感染拡大による政府の支援策が功を奏し、4~6月期259件(9.4%減)、7~9月期285件(21.0%減)、10~12月期233件(25.3%減)と、減少に転じている。

コロナ禍で緊急事態宣言の発令に加え、休業・時短営業の要請やインバウンド需要の消失で、2020年の飲食業倒産は過去最多を更新したが、新しい生活様式と三密回避が広がり、外出自粛、企業の在宅勤務で巣ごもり需要が生まれ、業績を下支えした。

上場会社の倒産は、5月のレナウン(東証1部、負債138億7900万円、民事再生後に破産に移行)の1件にとどまった。

飲食料品小売業の倒産2年ぶりに減

業種別では、最大の減少率は「飲食料品小売業」の前年比22.7%減(316→244件)で、2年ぶりに前年を下回った。

各種食料品小売業(前年比38.9%減、59→36件)、酒小売業(26.9%減、26→19件)、野菜・果実小売業(22.2%減、18→14件)、菓子・パン小売業(19.4%減、72→58件)などで減少し、コロナ禍での巣ごもり需要の恩恵が大きかったことがわかる。

<業種別最大の減少率は「飲食料品小売業」の22.7%減>
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次いで、「織物・衣服・身の回り品小売業」の前年比16.5%減(236→197件)で、2年ぶりに前年を下回った。男子服小売業(前年比37.5%減、40→25件)、婦人・子供服小売業(8.3%減、108→99件)で減少している。東京商工リサーチは「コロナ禍で店舗休業や営業時間の短縮はあったが、外出自粛や在宅勤務の広がりで高額品よりカジュアルウェアなどの需要が貢献したとみられる」と分析している。

このほか、「機械器具小売業」が前年比8.3%減(204→187件)で2年連続、「無店舗小売業」が7.8%減(102→94件)で3年ぶりに、それぞれ前年を下回った。

小売業のうち、「織物・衣服・身の回り品小売業」「飲食料品小売業」「機械器具小売業」、家具や書籍小売などを含む「その他の小売業」は、1991年以降の30年間で件数は最少になった。

原因別 「販売不振」が854件と8割

<原因別8割が「販売不振」>
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原因別は、最多が「販売不振」の854件(前年比14.6%減)。次いで、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」84件(18.3%増)、「他社倒産の余波」38件(7.3%減)と続いている。

「不況型倒産」(既往のシワ寄せ+販売不振+売掛金等回収難)は938件(前年比12.5%減)。小売業倒産に占める構成比は88.9%(前年87.1%)で、前年よりも1.8ポイント上昇し、30年間で最も高い水準となった。

同調査は、日本産業分類の「小売業」(「各種商品小売業」「織物・衣服・身の回り品小売業」「飲食料品小売業」「機械器具小売業」「その他の小売業」「無店舗小売業」)の2020年1~12月の倒産を集計、分析したもの。

■問い合わせ先
東京商工リサーチ 情報部
TEL:03-6910-3155

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