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すき家/従業員死亡報道で、6月30日までに一人勤務体制を中止

2022年06月02日 10:20 / 経営

すき家は6月1日、同日、自社が運営する愛知県名古屋市のすき家において、1月に発生した従業員が一人勤務中に倒れ、病院へ搬送後死亡が確認されたことについての報道を受け、これまでの経緯と今後の方針について発表した。

同社では、過日公表しているとおり、2014年以降、深夜帯(0時~5時)の犯罪や事故を未然に防ぎ、従業員が十分な休憩時間を確保できるよう、深夜帯(0時~5時)の複数勤務体制を徹底し、現在に至っている。これにより地域の警察の協力も得て強盗などの犯罪は未然に防ぐことができ、また従業員の職場環境も改善した。

一方で、深夜帯のあと、午前5時以降の朝帯(5時~9時)で、一人勤務体制で営業している店舗がある。これは、お客がストレス無く店舗を利用できることと、従業員の業務負担を考慮しており、店舗環境の変化やメニューの入れ替えに応じて随時見直している。今回の事故は、この時間帯に発生した。

すき家ではお客と従業員の安全を守るため、昼夜問わず本部に緊急連絡ができる「ワイヤレス非常ボタン」を常時身に着けることを義務化している。これは店舗内のどこにいても使用可能で、突然の体調不良を含め、店舗や従業員に異変があった際は速やかにボタンを押してすき家の本部に通報するよう徹底している。

本部には24時間体制でスタッフが常駐しており、通報を受けた場合、ただちに本部と店舗との間で音声のやり取りが行われ、必要であれば警察や消防に即刻連絡する仕組みになっている。1月に発生した件は、残念なことに従業員が「ワイヤレス非常ボタン」を装着しておらず、本部で異変を察知することはできなかった。会社として着用の徹底ができていなかったことを強く反省しているという。

また、これまで全店・全時間帯で複数勤務体制となるようさまざまな努力を講じてきた。これまで朝帯(5時~9時)において複数勤務体制で運営する店舗を増加させることができたが、コロナ禍において計画の進捗が遅れていた。パンデミックが収束しつつある今、全店・全時間帯でこれをさらに加速する。そこで、すき家の経営方針として、6月30日までに全店の朝帯(5時~9時)で複数勤務体制とすることを5月28日に決定したという。

同社は、「末筆ながらお亡くなりになられた従業員のご冥福をお祈りするとともに、より一層従業員の職場環境の改善に努めてまいります」とコメントしている。

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