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住友不動産×サントリー/有明ガーデンでペットボトル分別の実証実験

2023年07月10日 14:54 / 経営

住友不動産グループは7月7日、複合商業施設「有明ガーデン」(東京都江東区)で、サントリー食品インターナショナルが独自開発したリサイクルボックスによる「ペットボトル分別行動における実証実験」を開始した。

<ペットボトル分別の実証実験開始>

これまで住友不動産とサントリーは、住友不動産が管理運営する新宿エリアのオフィスビルで約210t(500mlボトル1050万本相当)の使用済みペットボトルを回収し、サントリーの飲料用ペットボトル原料として再生してきた。一方、ポスターなどの掲示による分別啓発を行ったものの、「キャップ・ラベルの分別」は70%に留まっており、さらなるリサイクル効率の改善が課題となっている。今回、サントリーが開発したオリジナル回収ボックスを使い、リサイクル効率の改善を図るとともに、施設の枠を拡げて、消費者の行動変容に向けた取組みを進めていく。

実験内容は、まず施設内に独自のリサイクルボックスを設置し、分別効果を検証する。リサイクルボックスの形状やメッセージで3分別を促し、利用者の反応やヒアリングも行いながら伝え方を1週間ごとに変更。自発的な分別行動につながる要素の有効性を確認する。

リサイクルボックスの特徴としては、ラベル、キャップ、ボトルそれぞれ専用の回収口を設けて、分別ルールを明示した。音や光も活用し、ラベル→キャップ→ボトルの順番に投入する「リサイクル」を誘導し、アトラクション感覚で楽しみながら参加できる。同実験は約1か月間実施し、収集したペットボトルは、水平リサイクルによりサントリーの飲料用ボトルとして再生するという。

<水平リサイクル>

ペットボトル水平リサイクルとは、高度な技術を用いて使用済みボトルを原料化し、新たな飲料用ボトルに再生することで、ペットボトルを「何度も循環利用可能な資源」とする手法。プラスチックの中でもペットボトルはリサイクル率が高く、循環型社会の実現に大きく貢献するとして注目を集めている。

これを推進する上で、回収効率を高めるには、ペットボトル・キャップ・ラベルの3分別が欠かせない。家庭外から集められる使用済みペットボトルも高品質な資源にしていくために、サントリーが独自でリサイクルボックスのプロトタイプを開発し、3分別をより促す要素を検証する実証実験を行うことになった。

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