吉野家HD/ダチョウを活用したスキンケア・食肉事業を開始

2024年08月28日 11:09 / 経営

吉野家ホールディングスは8月28日、オーストリッチ(ダチョウ)に関する事業を開始した。

<ダチョウを活用した事業開始>

オーストリッチ事業の本格始動によって、吉野家ホールディングスは今後、食・健康に加えて、美容の面でも顧客の生活に寄り添う存在になっていくという。

2017年以降、オーストリッチがもたらす多様な可能性について研究を続け、美容と健康の領域で新機能を発見し、人々の暮らしに貢献することが分かった。オーストリッチの新機能を研究し、オーストリッチに関する事業展開は、同社の100%子会社で、ダチョウの飼育、研究、商品開発・販売を行うSPEEDIA(スピーディア)が担う。

SPEEDIAのオーストリッチ研究により、オーストリッチオイルは肌に美容成分が浸透する効果を促進し、特にナイアシンアミドに関してはオイルを塗布する前後で23倍もの浸透効果があると判明した。オーストリッチミートには健康に役立つ栄養機能成分が含まれており、さらには疲労改善や血管老化防止の効果があることも判明した。

なお、研究はオイルやミートに留まらず、羽根や骨などオーストリッチのすべての資源を有効に活用するという観点で進めており、さまざまな研究者にも協力している。

<スキンケア商品>

SPEEDIAのスキンケア商品は、28日から日本調剤オンラインストア、ヨドバシドットコムでも販売開始。今後は定期的にポップアップストアを開催するなど販路を拡大する予定だ。SPEEDIAのスキンケア商品およびオーストリッチオイルの原料は卸販売も行う。

<オーストリッチミート>

オーストリッチミートについては、「クッキング&コンフォート」スタイルの吉野家約400店舗で、オーストリッチミートのモモ肉とヒレ肉をローストビーフ風に仕立てた「オーストリッチ丼~スープ添え~」(税別1530円)を提供する(数量限定)。吉野家が牛豚鶏以外の肉を使用するのは初めて。

吉野家にとっての「第4の肉」となり、今後も商品開発を続け、オンライン通販での商品販売も検討していく。こちらも卸販売する。

近年、人口増加、気候変動、食糧問題などが危惧されている中、今後も顧客に安心・健康で豊かな食事を提供し続けていくためには、食糧の種類の集中化を防ぎ、多様な食糧によって健康を維持する必要があると同社は考えている。主幹事業の吉野家で「牛丼」に続く第二の柱として鶏の「から揚げ」を据えるなど、畜種分散を進めているのもその一環だ。

加えて、オルタナティブミート(次世代の代替肉)の研究も進めている。これらの背景がある中、人々の持続可能な豊かな暮らしの多様な選択肢のひとつとしてオーストリッチを提案していく。

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