セブン&アイ/買収提案のクシュタール社が声明、これまでの対応に「失望」

2025年03月12日 15:30 / 経営

セブン&アイ・ホールディングスへ買収提案を行っているカナダのアリマンタシォン・クシュタールは3月11日、声明を発表。セブン&アイの対応について「失望している」などと不満感を示した。

セブン&アイのロゴ

クシュタール社が公表した声明では「セブン&アイの対応は非常に限定的で、協議が米国の規制当局の承認に関する課題のみに焦点が当てられていることに失望している」と批判した。

クシュタール社の買収が実現すると、両社が占めるアメリカでのコンビニエンスストアのシェアが高くなる。セブン&アイとしてはアメリカで規制当局の承認を得られるかが大きな懸念材料となっている。

これに対してクシュタール側は「米国を含む各国の規制当局と緊密に連携し、適用される手続および要件を完全に遵守することで、買収取引の承認を取得してきた実績を持つ」と強調。

さらに、セブン&アイが3月6日に発表した2026年下半期までのアメリカでの上場や2030年度までの総額2兆円の自社株式取得といった計画に対しては「実現に長年を要するものに依存しており、いずれも株主に価値を提供するという観点からは重大な不確実性を伴う」と指摘した。

日本国内の事業成長については「セブン&アイと統合することで、世界中に10万以上の店舗を持つ世界トップクラスのコンビニエンス事業が誕生する。グローバル・スケールとローカルの特長を融合させることに大きな可能性を感じている」と主張した。

その上で、日本のセブン-イレブンに対しては「提供している品質、価値、サービス水準を維持することに注力する」とし、クシュタール社からはグローバル事業展開のノウハウなどを提供する考え。

今回の買収について「日本におけるセブン&アイの成功への投資」と述べた上で、「店舗の閉鎖や人員削減を行う意図はない」とした。

セブン&アイ/26年下期までに北米コンビニ事業の上場目指す

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