RDS-POS分析/菓子も健康を意識、高カカオ・機能系チョコが伸長
2018年04月24日 15:50 / POS分析
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本稿は、流通現場における製配販それぞれのマーチャンダイジング提案活動を、POSデータ分析を中心にいろいろな角度からサポートするマーチャンダイジング・オン(MDON)が、ホームページで連載している「RDSから見る売上トレンド」を、一部編集した上で「流通ニュース」に転載するものです。
■チョコレートで健康!?続く健康機能
昨年は、多くのメディアで、高カカオの健康効果が取り上げられており、カカオ分70%以上のチョコレートである高カカオチョコレートの店頭欠品が見られました。
あれから1年、高カカオはどのような状況にあるのかを、RDS全国年間売上金額推移で分析しました。
ここで、高カカオの年間売上と各年の上位1000位に出現した商品の売上をまとめました。売上金額でみるとこの2年で3.4倍の規模になっています。
注:RDSとは、食品・日用品を中心に取り扱い、POSシステムを導入している全国の小売業(総合スーパー、食品スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア等)からPOSデータを収集、整備、データベース化したもの。
RDS全国ランキング チョコレートカテゴリ上位1000位に出現した商品のSKU数を確認すると、こちらも増えています。売上の伸び方に比べるとSKU数の伸びは小さいので、メーカーからするとまだまだチャンスがあると言えるかもしれません。
また、高カカオはメディア露出時期だけの一過性ではなく、消費者に定着したとも言えるのではないでしょうか。
RDS全国ランキングで、チョコレートカテゴリ上位1000位に出現した高カカオ商品のSKU数は、2015年17SKU、2016年19SKU、2017年28SKUと着実に増えています。
これだけ高カカオが伸びていると知って気になるのは、健康機能系と言われる他のチョコレートの現状ですよね。
糖質オフ、乳酸菌やGAVAが入っている、健康オイル(ココナッツやオリーブオイル)が入っているなど、健康機能系チョコレートの売上を3年間追ってみました。
さすがに夏場の売上は下がるものの、右肩上がりの売上推移となっています。
<高カカオ以外の健康機能系チョコレート RDS全国売上金額推移>
次にチョコレートカテゴリ内の健康機能系チョコレートの売上構成比率を確認します。構成比も伸びており、このカテゴリの中で重要度が高くなっていることが分かります。
<RDS全国 チョコレートカテゴリ内の健康機能系の構成比推移>
どのカテゴリでも「健康機能」がキーワードとなって久しいですが、健康とは相反すると思われる菓子カテゴリにもその風は確実に吹いています。
今後も引き続き健康機能というキーワードを意識した売場作りが重要ですね。
■RDSについて
http://www.mdingon.com/MdonWeb/service/newrds.html
注:マーチャンダイジング・オン社提供のRDS-POSデータ分析については、記事、写真、図表などを複写、転載などの方法で利用することはできません。
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