ミスタードーナツ/25年は約40店舗オープン、東京・都心の出店強化
2025年03月07日 11:51 / 経営
ダスキンは2025年、東京の都心部での出店を強化し、ミスタードーナツを全国で約40店舗オープンする。
流通ニュースの取材に対し、叶英之 ミスタードーナツ企画開発本部長が明らかにした。
同氏は「東京の都心にはミスタードーナツの店舗が少なく、山手線の内側にはほぼない。そういった場所に出せるようなテイクアウト専門店の出店を検討している。キッチンを併設するとスペースや設備に制約が出てくる。近くに拠点を設け、そこから運ぶことで東京・都心での出店を強化したい」と語る。
いわゆるセントラルキッチンのような大掛かりのものではなく、他の店のキッチンから運ぶという(一部地域では大型キッチンも運用)。1つのキッチンにつき2~3店に配送する。テイクアウト専門店のみならず、都内各地に客席付き店舗を増やしたい考え。
叶本部長は「客席を確保できるのであれば、用意するのに越したことはない。(ミスドは)物販ではないので、お店でコーヒーとドーナツ楽しんで頂くことと、ドーナツをお持ち帰り頂くことのどちらも大事。ただ立地によってはテイクアウト中心で良いと思っている。決してテイクアウト専門店をたくさん出すわけでは無い。立地に合わせてお客様との接点を増やしていく」と述べた。
全国で年間40店舗を出店していく一方、陳腐化した店舗の移転も含め、年間10~20店舗の閉店も考えているという。
また、ダスキンはアプリのモバイルオーダー利用者の拡大にも意欲を見せる。「まだ多くの方に利用して頂いているわけではない。利便性に磨きをかけていく必要ある。ミスタードーナツならではの使われ方が必要」と叶本部長は話す。
24年11月には、ポケモンとの協業の一環でネットオーダー専売品第2弾「チュロ・デ・ダグトリオ」(税込594円)を発売。ミスドの標準的な商品の価格帯はドーナツ1個当たり大体150円~200円ほど。そのためミスドでは珍しい高単価のドーナツとなる。
「今までショーケース販売が難しかった価格帯の商品も、ネット注文であれば提供できる。ショーケースの商品は閉店後に廃棄する上に、こういった商品を提供するには数が読みにくい。だが事前に予約が入ることで数が分かり、確実にお届けできる。お客様からも好評だった」と叶本部長は振り返る。
なお、ネットオーダー限定ドーナツ第1弾は、24年2月から期間限定で登場した「ストロベリー&チョコファッション」など4種類(172円~183円)で、過去に登場した「夢のドーナツ」の復刻品となる。ネットオーダーの普及に合わせて、付加価値型の商品にも挑戦していく。
取材・執筆 古川勝平
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