セブンイレブン 新商品/定番商品の品質強化、カプセル玩具などでワクワク感を演出

2025年03月26日 15:44 / 商品

セブン‐イレブン・ジャパンは2025年度上期(25年3~8月)の商品政策として、中価格帯の定番商品や基本商品などの品質強化を図っていく。

<羽石奈緒執行役員>
羽石奈緒執行役員

2024年度下期(24年9月~25年2月)は手頃な価格で提供する「うれしい値!」の商品を9月から270アイテム展開。その結果、同月以降は売上・客数が改善した。特に男女とも20代以下の層で来店回数が増加したという。

来店回数の回復を受けて2025年度上期は、松竹梅の「竹」にあたる中価格帯の基本・定番商品の磨きこみに軸足を置く。

3月26日の商品政策発表会で、同社執行役員商品本部長の羽石奈緒氏は「『うれしい値!』の品ぞろえは継続しつつ、お客様との会話、コミュニケーションは『竹』に軸足を置き、積極的に価値訴求できるよう、お客様のご期待に添えるような商品開発に専念していく」と述べた。

具体的な商品としては「赤飯おこわおむすび」「こだわりおむすび」「シュークリーム」「カップデリ」「調理麺」といったもの。

例えば「赤飯おこわおむすび」は、年間のおにぎりランキングで販売数5位、リピート率も2月の月間で3位だった。腹持ちの良さや健康志向という点から若年層のニーズもあると見ており、製造工程を見直して品質を改良した新商品を税抜158円で4月28日週から発売する。

八代目儀兵衛監修の「こだわりおむすび」も、甘み・粒立ち・ねばりなど米の旨味が出るようブレンドにこだわって、5月19日週に全面リニューアルする。

「今年ならではの最適なお米のブレンドにすることでおいしさを最大限に引き出す」(羽石氏)との方針で、「今回のテーマの一つである価値伝達を対外的にも行うために著名人を起用したCMを打ち、おむすびの底上げをしっかりと図っていく」(同)。

少量の総菜・サラダの「カップデリ」は販売金額が6年間で4倍に拡大する中、新たに「練り物」に着目。玉ねぎを練り物と薬味のどちらにも使い、ポン酢でさっぱりとした味わいの「玉ねぎとお魚のおつまみ揚げ」(298円)を6月23日週に発売する。

調理麺では専門店の品質を追求し、「中華蕎麦とみ田」の店主から調理指導を受けた新商品「冷しブタまぜ麺」(630円)を4月14日週に投入。さらに人気ラーメン店の店主アドバイスによる「飯田商店監修 スパイスシンフォニー担々麺」(598円)も5月12日週に発売する予定だ。

<「潜在的なニーズを満たす」と羽石氏>
「潜在的なニーズを満たす」と語る羽石氏

こうした定番商品の強化に加え、多様化するニーズに応える売場作りの一環として「推し活」や「ワクワク感」にフォーカスした商品も拡充する。

羽石奈緒氏は「節約する部分もありながら、自分にとって価値のある部分については楽しみたいというお客様の潜在的なニーズを満たしていくことが消費を喚起することであり、店に足を運んでいただくきっかけにもなる。推し活や個性、オンライン、新しさ、ワクワク感、といったキーワードで商品展開をしていく」と説明。

一例として、バンダイと組みカプセル玩具を展開。「ドラゴンボール まちぼうけシリーズ」(400円)や「クレヨンしんちゃん おくるみBabyスイング」(300円)を6月に発売するほか、セブン-イレブン限定商品も取りそろえ、毎月商品を更新していく。

さらにアイスクリームメーカーとコラボした「シュガーバターの木アイス」(328円)を4月14日週に発売。天面のサクサクした食感と香ばしくミルキーな味わいが特徴で、羽石奈緒氏も「体感したことがない商品で、期待感は高い。インバウンドの方にも話題になるのではないか」と意気込む。

上記以外にもアップル傘下のオーディオブランド「Beats(ビーツ)」の商品を6月以降に順次店頭で展開するほか、ヤッホーブルーイング初のセブン&アイ限定ビール「有頂天エイリアンズ」350ml(318円)を5月18日週に発売する予定だ。

<「ワクワク感を届ける」と羽石氏>
羽石奈緒執行役員

プライベートブランド「セブンプレミアム」も強化する。

セブンプレミアムの商品のうち、カップラーメン(前年度比7%増)・菓子(同15%増)・ソフトドリンク(同6%増)の3つのカテゴリーが売上をけん引する。

そうした中、菓子では新たに「サクッと果実チョコ」いちご・マンゴーの2種類(198円)を4月21日週に発売。また、冷凍スイーツの品ぞろえを強化する狙いから「クレームブリュレ」2個入(398円)を5月12日週から販売開始する予定。

さらに2010年の発売開始から15周年となる「セブンプレミアム ゴールド」からも新商品を投入する。

「金の骨付肉のバターチキンカレー」(398円)を6月30日週から発売。好調に推移している焼き魚のシリーズからは「金の厚切り紅鮭炭火焼」(460円)を7月14日週から展開していく。

なお、セブン‐イレブン・ジャパンでは、加盟店のオーナーや従業員向けに春と秋に実施している商品展示会の形態を今回から変更。新たに「SEVEN-ELEVEN Innovation Expo(SIE)」という名称に変え、取引先と加盟店とがコミュニケーションできるよう商品説明や試食のコーナーを拡大。PB17商品のブースだけでなく、NBブース(12商品)を追加した。

取材・執筆 比木暁

セブンイレブン 新商品/チョコスイーツでワクワク感、3メーカーとコラボの5品発売

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