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アークス/2月期減収減益、既存店客数1.6%減

2023年04月17日 10:30 / 決算

アークスが4月14日に発表した2023年2月期決算によると、売上高5662億900万円(前年同期比2.0%減)、営業利益148億3500万円(4.7%減)、経常利益164億4400万円(5.0%減)、親会社に帰属する当期利益99億4700万円(3.5%減)となった。

アークス

売り上げ面は、既存店売上高は対前期比1.0%増。物価高騰による来店頻度の落ち込みなどにより既存店客数が対前期比で1.6%減の一方で、既存店客単価が2.7%増だった。

なお、既存店客単価の内訳は、販売価格上昇の影響が色濃く反映され、1点単価が4.0%増の上昇となった一方、1人当たり買い上げ点数は1.3%減となっている。

利益面では、電気料金をはじめとする水道光熱費の大幅増加で、販管費が増加し、減益を計上している。

営業面は、グループのプライベートブランド商品と位置付けている「CGC商品」の販売強化、コーヒー、米菓、ドレッシングなどのカテゴリーマネジメントによる商品構成の見直しを進めた。

モーダルシフト、ラルズ・東光ストアの共同配送センターにおける稼働率改善の取り組みなど、物流改革による効率化も図っている。

DX推進委員会を軸に新基幹システムのさらなる利活用を進め、グループ全体で在庫水準の適正化や値引き・廃棄ロスの改善、販売価格・仕入価格の共有化に取り組んだ。

デジタルサイネージについて、ラルズ、道南ラルズにおいて導入を図り、産地と連携した独自コンテンツの作成・配信を実施した。

エネルギー価格の高騰に対応するため、エネルギー監視システムの活用や照明・冷設機器等の運用ルールを見直しした。そのほか、省エネ性能の高い調光機能付きLED照明への切り替え、冷凍ケースのリーチイン化など、電気使用量、CO2排出量の削減に資する設備投資を計画よりも前倒しで行っている。

キャッシュレス決済比率は2023年2月末日時点において43.3%(対前年同月比5.4%増)で推移している。また、アークスアプリの機能向上を図り、アークスRARAカードについて、従来のプリペイドカードに加えクレジットカードもアプリ上で決済可能な機能を実装している。

ラルズが運営する「アークス オンラインショップ」は、取り扱い拠点を従前の1店舗から4店舗へ増強し、対象世帯数は当初の22万世帯から2023年2月末日時点で129万世帯、配送地域も当初の札幌市の一部、石狩市の一部から札幌市全域を含めた7市3町へと広がっている。

ご当地グルメや銘店のこだわり商品などの取り扱いを拡充したほか、介護施設や幼稚園・保育所等の法人取引のさらなる拡大に取り組み、会員数、受注件数を伸ばしている。今後もラルズにおける配送地域の拡大を予定しているほか、グループ各社への横展開の準備も進めているという。

店舗面では、新規出店として、2022年9月に北海道函館市に「スーパーアークス千代台店」(道南ラルズ)、岩手県北上市に「ユニバース北上花園町店」(ユニバース)を開店した。また、既存店の活性化として、第4四半期連結会計期間(2022年12月1日から2023年2月28日)に4店舗の改装を行い、うち2店舗は「スーパーアークス」へ業態変更した。

一方、「スーパーアークス千代台店」の開店に伴い、2022年8月に近隣の「ラルズマート日乃出店」(道南ラルズ)を閉店するなど、計4店舗を閉店した。通期累計では、新規出店が2店舗、改装22店舗(うち業態変更8店舗)、閉店が4店舗となり、2月末における同社グループの総店舗数は373店舗となっている。

次期は、売上高5820億円(2.8%増)、営業利益148億円(0.2%減)、経常利益162億円(1.5%減)、親会社に帰属する当期利益99億5000万円(0.0%増)を見込んでいる。

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