J.フロント 決算/3~8月増収減益、百貨店免税売上が大幅減で通期業績を下方修正
2025年10月14日 17:44 / 決算
J.フロントリテイリングが10月14日に発表した2026年2月期第2四半期(中間期)決算によると、売上収益2199億2500万円(前年同期比5.0%増)、営業利益299億7500万円(23.9%減)、税引前利益278億7400万円(27.1%減)、親会社に帰属する当期利益183億5400万円(36.9%減)となった。
昨年度に大きく伸長した「百貨店事業」の免税売上高が大幅に減少したものの、「ショッピングセンター(SC)事業」や「デベロッパー事業」が堅調に推移した結果、増収減益となった。
「百貨店事業」は売上収益が1.8%増の1296億1200万円、営業利益が14.0%減の166億4900万円となった。
為替変動に伴いラグジュアリーブランドなどの高額品を中心に免税売上高が減少した一方、国内顧客の売上は堅調に推移。
店舗別では、大丸梅田店が特に大阪・関西万博の開幕以降に入店客が大幅に増加した。一方で、大丸心斎橋店や大丸京都店は免税売上高の減少影響などにより減収だった。
営業利益は手数料の増加や業務委託費増加の影響もあり、減益となった。
「SC事業」は売上収益が4.1%増の331億1400万円、営業利益が34.0%増の95億3800万円で、増収増益を確保。
売上収益は、国内に加え免税取扱高の好調持続による店舗賃貸収入の伸長や、決済手数料収入の増加などにより前年同期比で増加。これにより利益も増益となった。
「デベロッパー事業」は売上収益が10.8%増の432億9300万円、営業利益が3.4%増の44億5900万円。主にJ.フロント建装のラグジュアリーブランド工事の受注増、パルコスペースシステムズの工事受注増などにより大幅な増収となった。
なお「百貨店事業」で免税売上高を中心に売上収益が大きく減少していることを受け、同日付で通期の業績予想を下方修正している。
その結果、通期業績予想は、売上収益が70億円減の4520億円(2.3%増)、営業利益が60億円減の440億円(24.4%減)、税引前利益が60億円減の395億円(29.2%減)、親会社に帰属する当期利益が40億円減の260億円(37.2%減)を見込んでいる。
流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。