イズミ 決算/2月期増収減益、販管費増で営業利益は19.1%減益に
2025年04月14日 16:03 / 決算
イズミが4月14日に発表した2025年2月期決算によると、営業収益5241億4200万円(前年同期比11.2%増)、営業利益254億2500万円(19.1%減)、経常利益257億800万円(20.5%減)、親会社に帰属する当期利益119億1900万円(41.8%減)となった。
営業収益は、西友が九州地域で展開する食品スーパー事業を子会社の「ゆめマート熊本」が承継した影響などで2桁増収となった。
営業総利益は、2076億200万円で、営業収益対比では39.6%となり前期に比べて1.9ポイント低下した。
販売費及び一般管理費は、事業承継に伴う人件費やその他販売費の増加などで、営業利益は減益になった。
経常利益は、営業外費用としてシンジケートローンの組成に伴う支払利息の増加などで、117.3%増の9億8900万円だったため、2桁減益に。
さらに、特別損失として減損損失77億5500万円など計82億3800万円を計上した影響で、純利益は大幅な減益となった。
主力の「小売事業」の営業収益は5069億8500万円(11.6%増)、営業利益は196億7100万円(22.6%減)だった。
昨年2月に発生したランサムウェア感染によるシステム障害の影響で、複数の不具合が発生。商品供給面では、発注システムに支障をきたし、一部商品の提供が困難になった。
販促・サービス面では、各店舗の折込みチラシ、「ゆめアプリ」のアプリクーポン、ECサイト「ゆめオンライン」およびネットスーパー「ゆめデリバリー」などのサービスが一時休止となった。
5月1日にはシステムが復旧し、一部を除きサービスを正常化させた。
また、昨年2月に加盟したニチリウグループと商品調達面での取り組みを推進。9月には、同グループのプライベートブランド「くらしモア」をゆめマート熊本に導入。インフレの長期化により高まる低価格ニーズへの対応力を促進。
店舗面では、4月に「ゆめマート新大村」(長崎県大村市)を開業。5月に「ゆめモール合志」(熊本県合志市)、9月に「ゆめタウン五日市」(広島市)をそれぞれ建て替えたほか、「ゆめモール五日市」(同)を開業した。
既存店の大規模リニューアルとしては、3月に「ゆめタウン平島」(岡山市)に「サンドラッグ」、4月には「ゆめタウン学園店」(広島県東広島市)に「無印良品」をテナントとして導入。
大型GMS店舗では、10月に「ゆめタウン高松」(高松市)、11月に「ゆめタウン博多」(福岡市)で、「食」「ビューティ・ドラッグ」の売場強化などを実施。「食」では、直営食品売場を拡大した。
「ビューティ・ドラッグ」については、美容・健康関連の売場を集約するとともに、新規顧客の取り込みに向けた売場・品ぞろえ構築を図った。
次期は、営業収益5901億円(12.6%増)、営業利益307億円(20.7%増)、経常利益304億円(18.2%増)、親会社に帰属する当期利益183億円(53.5%増)を見込んでいる。
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