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三井不動産/商業施設売上高1兆700億円、商業施設事業の全容

リアル店舗でこそできる体験を提供、Eコマースとの共生を模索

――Eコマースとの共生、差別化はどう考えていますか。

石神 そこは正直に試行錯誤しています。ただ、リアルにはリアルの良さというものがあります。EコマースにはEコマースの良さがあります。リアルとEコマースのメリットを同時に実現できないかを、いつも考えています。
Eコマースの対策も若手社員の意見を集めています。さまざまなアイデアが出ていて、それを聞いて議論しています。

――Eコマースは脅威となりますか。

石神 Eコマースは脅威でもありますけど、やはり共生していかなくてはいけない。私も水やお茶はEコマースで買いますが、共生する具体的な方法を考えるとなると、なかなか難しい。Eコマースへの感度が高い若手社員を中心に研究しています。

やはり消費というのは、30~40歳ぐらいの世代、あるいは20歳代をターゲットにしていかないといけない。10年後、20年後に、その人たちの思考が、商業施設の中心帯になっていくわけです。そういう世代の意見をどんどん入れていかないと、生き残っていけないと感じています。

――リアル店舗の集合体でもあるショッピングセンターの良さは。

石神 リアル店舗の良さは、私自身もそうですが、買い物だけでなく食事をしたり、家族全員で映画を見たり、「ハレの場」の良さがあります。

それから世代を超えて、例えば、おじいちゃん、おばあちゃんを含めて3世代でショッピングセンターに行って、1日を楽しむ。食事をして、おじいちゃん、おばあちゃんが孫に何かを買ってあげて、みたいなものは、やはりリアル店舗でしか体験できないものですから、これはいつの時代も変わらず残るのかなと思います。

「買い物の楽しさ」をより強く感じてもらい、より行きたくなるのがリアル店舗の良さであり、そこを強化していきたいと思います。

――ショッピングセンターの楽しさを表現する上で、物販、飲食、サービスのテナント構成はどう変化していますか。

石神 弊社施設のテナント構成は一律ではないということです。施設によって、駅前にあるのか、郊外で車の来場が多いのか、あるいは周辺の人口が、どういう構成になっているのかによって異なります。

弊社は三井ショッピングパークカードを発行していますので、来店客の年齢構成比は、ある程度把握できます。どこに軸足をおくのかは、施設ごとに変えています。一律、こういう比率ということはありません。そこはマーケティングに連動して、テナント構成を変えています。

――ショッピングセンターはチェーンストア的に、金太郎飴みたいに運営するものではないですよね。

石神 そうですね。ショッピングセンターの運営には、お客様が何を求めているのかというところに軸足がないといけないと思います。どのようなお店や商品を必要とされているのか、お客様のニーズにあったワンストップ型の施設を考えていくことが、一番重要です。

――固定賃料と変動賃料の賃料構成はどうなっていますか。

石神 変動賃料と固定賃料がありますが、アパレルや物販は変動賃料の方が多いです。固定賃料は、サービスやスクールなどに多く、それぞれの業態の売上特性に合わせた賃料設定をしています。

<施設種別ごとの固定賃料と変動賃料比率(2016年3月期)>

出典:三井不動産投資家説明資料2017年2月

――体験型消費という意味では、現状では、いまがベストな形ということになりますか。

石神 そうですね。ベストを目指すべくやっていますけども、改善の余地はまだまだあります。時代によってニーズも変化していくため、そこは常に考えて対応しておきたいと思っています。

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