ニトリ/百貨店への出店を本格化、都市型フォーマットを確立
2017年03月15日 19:37 / 流通最前線トレンド&マーケティング
商品構成の見直しでは、清掃用品と洗濯用品の品ぞろえを加えた。
当初、電車での来店客は清掃用品や洗濯用品を持ち帰ることはないと想定していたが、都心部では清掃用品や洗濯用品を購入できる店舗があまりないため、問い合わせが多かったことに対応した。
ニトリが初めて2層以上の多層階の店舗オペレーションに挑戦したのは、タカシマヤタイムズスクエア店(5層)からで、多層階店舗のオペレーションも検証している。
アトレ中目黒店も4層の店舗であり、多層階となっている。多層階の場合は、各フロアにレジを配置し、在庫が各フロアに分散するなど人件費や物流コストが上昇する要因がある。現段階では、まだ多層階での効率的なオペレーションは模索中だという。
車ではなく、電車での来店客が多い都心型店舗では、配送サービスを利用するお客が多いため、商品注文カウンターを設けた。
商品注文カウンターは、ネット通販とニトリネットと連動しており、商品を持ち帰りたくないお客に対して、通販サイトの仕組みを活用し、直接自宅へ商品を届けるサービスを提供している。
配送商品では、布団の配送が多くなっている。布団は持ち帰ることができるサイズに梱包しているが、お年寄りを中心に配送を希望する人が多くなっている。都心型店舗では想定以上に寝装品の売上が好調だという。
来店客の客層は、郊外型店舗は10代から60代まで幅広い客層が来店しているが、都心型店舗では、30代が一番多く、次に40代、20代、50代の来店が多くなっている。百貨店の来店客層は、40代から60代までが多いため、ニトリの来店客層の方が若い。
似鳥会長は「ニトリと百貨店では来店客層が異なっているため、お互いに新しいお客を開拓できるメリットがある」と語る。
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