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ニトリ/百貨店への出店を本格化、都市型フォーマットを確立

2017年03月15日 19:37 / 流通最前線トレンド&マーケティング

「当社は年間で1万sku以上の商品を販売し、1年間で5000sku以上の商品を開発しており、商品を入れ替えてきた。これまでは、『お、ねだんなりのニトリ』だったが、やっと、おしゃれでセンスが良くて安い、『お、ねだん以上のニトリ」になった』と百貨店内出店の成果を評価する。

<色柄の選択肢を増やした(銀座店)>

プランタン銀座への出店では、新たに商品開発チームを立ち上げ、これまでのニトリでは少なかった派手な柄や色に挑戦した商品を作り出した。

似鳥会長は「売ろうとすると、どうしてもベーシックで地味な商品となる。今回は、なるべくファッション性のある商品を赤字になってもいいと開発した。実際に、百貨店では、予想していなかった商品が売れた。高い価格帯のものが売れ、デザインが派手でファッション性が先行しているため、地方では売れないような商品が売れた」と語る。

<華やかな色彩のクッションコーナー(目黒店)>

郊外型のニトリの基本フォーマットは、売場面積約5000m2、大型店は6600m2で展開する。家具とホームファッションを展開し、1万sku~1万2000skuを販売する。商品構成は家具40%。ホームファッション60%程度で、ほぼ売上構成比と一致している。

マロニエゲート銀座店は、店舗面積約3000m2に、ホームファッション5600sku、家具600sku、合計6200skuを展開。東武池袋店は、店舗面積約3800m2に、ホームファッション5600sku、家具600sku、合計6200skuを展開。アトレ目黒店は、店舗面積約2300m2に、ホームファッション5300sku、家具360skuを展開する。

<中価格帯の商品を集積(銀座店)>

郊外型店舗に比べて、面積が少ない都心型店舗では商品の絞り込みが必要となるため、低価格帯の商品を絞り込み、中価格帯の商品を中心に集めた。家具では組み立て式の家具をカットした。

商品構成比では、郊外型店舗は低価格帯70%、中価格帯30%だが、都心型店舗では低価格帯の商品を絞り込み、中価格帯の商品を中心とした。50万円代のソファなど高価格帯の商品は今後もニトリでは展開せず、中価格帯の商品に注力する方針だ。

<これまでよりも高い価格帯の商品も開発(東武池袋店)>

百貨店内への出店に対応し、これまでよりも価格帯の高い商品も開発した。例えば、ダイニングテーブルはこれまで9万9000円が上限だったが、新たに14万9000円、19万9000円の商品も開発。ソファも10万円程度の上限価格を15万円、20万円台に引き上げた。

<ニトリクオリティライン(銀座店)>

2015年4月に、プランタン銀座に出店する際には、ホームファッションで価格帯を上げたコレクションとして、「ニトリクオリティライン」を発売しており、「ニトリクオリティライン」の販売店舗も順調に拡大している。

<間接照明で統一した店内(銀座店)>

次>> 百貨店にふさわしい内装を作るため、30代女性を中心としたチームを結成

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