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ヤマダ電機/船井電機の4Kテレビ独占販売、2020年の国内TVシェア20%に

2017年05月17日 14:00 / 商品

ヤマダ電機と船井電機は5月17日、FUNAIブランドの国内向け液晶テレビをヤマダ電機店頭で独占販売すると発表した。

<商品発表会、(中央左)山田会長、(同左)船越社長>
商品発表会、(中央左)山田会長、(同左)船越社長

4K画質を精緻に描き上げる独自開発の高画質エンジン「ClearPix Engine」を搭載した4Kテレビを中心に5シリーズ全11モデルを販売する。6月2日に販売開始予定で、販売価格は後日、発表する。

<商品ラインアップ>
商品ラインアップ

ヤマダ電機の代表取締役会長の山田昇氏は「ヤマダ電機は、日本のテレビ販売市場全体でシェア25%、家電量販内で見てもシェア30%を販売している。2017年度はシェア5%から開始し、2020年にはシェア20%を取れると確信している。国内テレビ市場はピークの1000万台から500万台まで縮小しているが、シェア5%でも25万台は売れ、両社とも利益が取れる」と語った。

<ヤマダ電機の市場シェア>
ヤマダ電機の市場シェア

船井電機の創業者で取締役相談役の船井哲良氏は発表会を欠席したが、「ヤマダ電機とは、創業時から付き合いのある会社で、ヤマダ電機の幹部講習で講師も務めてきた。本業では、米国市場でテレビを販売しており、米国市場の変化を目の当たりにした。かつて小売No.1のシアーズが経営不振となり、ウォルマートが台頭する中で、ウォルマートとの取引を開始した。いまでは、ウォルマートが最大のお客で、米国では、日本メーカーとして最もテレビを売るメーカーとなった」。

「2020年の東京オリンピックでテレビの需要は拡大する。米国で成功した船井電機と日本で成功したヤマダ電機が組むことで、日本一になることができる」とメッセージを寄せた。

<顧客のテレビに対する要望>
顧客のテレビに対する要望

商品開発では、ヤマダ電機に寄せられるさまざまなお客の声を反映させた。顧客ニーズを踏まえて、部屋に馴染むデザイン、充実の録画機能、4K高画質、迫力の高音質、ネット動画へのダイレクトアクセス、スマートフォンとの連携といった機能を備えた。

<商品の特徴>
商品の特徴

<録画機能>
録画機能

<ネット動画と連携するリモコン>
ネット動画と連携するリモコン

店頭販売では、船井電機のテレビとブルーレイレコーダーの知識を習得した「フナイマイスター」を全店に配置する。

<フナイマイスター>
フナイマイスター

ネット通販になないリアル店舗ならではの、実際の商品を用いた接客で、他社製品との比較を含めて商品を紹介する。

<専用コーナーのイメージ>
専用コーナーのイメージ

店頭には船井電機のテレビの専用コーナーを設置し、認知度の向上を図る計画だ。

ヤマダ会長は「日本メーカーはテレビに限らず大変な市場変化に直面している。日本ビクターがなくなり、サンヨーがなくなり、日立は国内テレビ市場から撤退し、東芝、シャープも苦境にある。その中でもお客さまのいいものを求めるニーズはなくなっていない。かつて10社あったメーカーは、いま4社になっている」。

「ニーズがありながらメーカーは撤退している。海外メーカーは日本市場を狙っており、当社にも話が来ている。このままでは、海外メーカーに浸食される。日本にはこだわりの文化があり、日本メーカーの信頼度は高い。今回の取り組みは業界にとってもいいことだと思う。独占販売でなければ、メーカーにメリットはない。創業者的な感覚がなければできない、サラリーマン社長ではできない取り組みだ」と述べた。

また、「日本のメーカーは、現在、高付加価値の商品開発をしている。当社のシェアは販売数量シェアであり、金額ベースのシェアではない。今回の取り組みは、日本メーカーがやらない部分を狙っている」と語る。

<商品の一例>
商品の一例

ヤマダ電機の代表取締役副会長の一宮忠男氏は「船井電機のテレビが加わることで、ヤマダ電機内の他社メーカーの販売シェアは低下するが、販売台数は維持できると見ている。テレビ市場全体のマーケットは昨年は485万台だったが、今年は650万台に拡大する見込みだ。業界全体で160万台、増加すれば、シェアは25%以上あり、50万台のテレビを販売できる。その中で25万台(船井電機のテレビ)を販売しても、他社メーカーに影響はない」と述べた。

また、2020年以降のテレビ市場については、「テレビ市場全体では、2020年まで毎年、20~30%の勢いで市場が拡大すると予測され、2020年には1000万台の販売を見込んでいる。地デジに移行する前は、平均的に1000万台程度の需要はあった。2020年には、8Kテレビ、有機ELテレビといった新しい波が起きる見込みで、これまでの2Kテレビでは対応できない。2020年以降も需要はあると見ている」と語った。

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