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ZOZO/表参道に初リアル店舗「似合うスタイリング提案」特化で販売せず

2022年11月09日 17:00 / EC

ZOZOは11月9日、「『似合う』で、人は笑顔になる」というコンセプトのもと、ZOZO初のリアル店舗を12月16日、表参道にオープンし、自分の「似合う」が見つかる超パーソナルスタイリングサービス「niaulab by ZOZO」(以下、似合うラボ)を開始すると発表した。

<似合うラボを発表する澤田社長>
似合うラボを発表する澤田社長

澤田宏太朗社長は、「当社は、ファッションのカテゴリーキラーとして、ファッションと技術の掛け算によって、商品取引高が5000億円以上まで成長してきた。一方で、『似合う』というのは、すごく曖昧なもので、人によって、日によって変化する。ただ、我々は『似合う』を届けることにビジネスの価値があると考えている。その中での貴重な第一歩として、今日のサービス発表がある」と、似合うラボ開設の経緯を説明した。

<niaulab by ZOZO>
niaulab by ZOZO

似合うラボは、服を売らないリアル店舗で、ZOZO独自の「niaulab AI by ZOZO」(以下、似合うラボ AI)とプロのスタイリストの知見を掛け合わせ、一人のお客に対して2時間以上貸切で、スペシャルな体験を無料で提供する。似合うラボでのスタイリング体験の応募は、オープンと同日の12月16日に開始する。また、似合うラボオープンに先駆け、自分の「似合う」がわかるYouTubeチャンネル「niaulab TV by ZOZO」(以下、似合うラボ TV)を立ち上げ、11月18日19時からコンテンツの配信を開始する。

澤田社長は、「単純に服を売るのではなく、超スタイリングサービスを提供する。似合うということを知れば知るほど、ネットの世界では完結しないことが分かったため、リアル店舗が必要だと考えた。その人の、スタイル、顔、内面性、趣味も踏まえた上で、初めて似合うが届けられる。まずは対面でこのサービスを提供する。また、コロナ禍によって、リアル店舗のあり方が変わってきている。何が正解かは分からないが、リアルでできることとして『似合う』が提供できるのは、我々の価値だと考えている」と述べた。

<似合うラボの発展の方向性>
似合うラボの発展の方向性

続けて、澤田社長は、「似合うラボは、まずは表参道に1号店をオープンする。また、『似合う』をネットの世界で完結できるかについて、まだ研究段階であるため、ラボと名付けている。似合うラボは、スタイリストの人の力も借りながら、『その人に似合う服』を提供することで、最終的には、自社が展開するECサイト『ZOZOTOWN』やファッションコーディネートアプリ『WEAR』といったものに、超パーソナルスタイリングサービスが導入される」という構想を明らかにした。既存サービスで、一人ひとりに「似合う」スタイリングをレコメンドするなど、サービスの利便性向上につなげる方針だ。

さらに、1号店の検証の結果、『似合う』セオリーが対面だからこそできるということであれば、店舗を増やす可能性があるほか、『似合う』のセオリーが機械でも完璧にできるものであれば、バーチャルな世界での新たなファッションの楽しみ方の提案や技術として海外展開する方向性もあるという。

<ZOZOの企業理念>
ZOZOの企業理念

最後に、澤田社長は、「『似合う』は、人を笑顔にさせる。自分に似合う服が見つかった時の笑顔を実感している。当社は企業理念として、『世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。』を掲げている。今回のサービスは、直線的にそこに向かえるサービスだと考えている。似合うラボを通して、全力で、皆さんにワクワクするサービスを届けていきたい」と挨拶した。

<似合うラボの店内イメージ>
似合うラボの店内イメージ

「試着室に飛び込む」というコンセプトで作られた表参道のリアル店舗では、あらゆるお客の「似合う」を見つけるため、似合うラボに来店するお客の好みに合いそうなアイテムを含め、ZOZOTOWN で取り扱う幅広いブランドの中から常時700点以上のアイテムを用意する。リアル店舗は、2時間以上一人のお客が貸切で利用できる。プロのスタイリストがお客に似合うスタイリングを提案し、プロによるヘアメイクの後、写真撮影をおこない、スタイリングのポイントが書かれたカードと写真を渡すという一連のスペシャルな体験を、無料で提供する。

<大久保CDO室長>
大久保CDO室長

事業責任者の大久保真登CDO室本部長は、「似合うラボの利用者は、まずは、ZOZOTOWNの利用者など当社の主なユーザーを想定している。700点のアイテムは、季節によって変えていくほか、事前のアンケートから必要になりそうな服を選定して用意する。1日あたり、4~5人程度が利用する想定で、年間で1000人程度のスタイリングサービスを提供したい。スタイリング提案では、販売という要素があると、『買わせるためのサービスで、本当に似合うのか』といった疑念が生じることもあるので、全く商品は販売せず、スタイリングに特化した店舗にした」と似合うラボの特徴を解説した。表参道の店舗では、まずは、「似合うラボAI」の精度を高める予定だ。

<似合うラボの利用方法>
似合うラボの利用方法

似合うラボでは、ZOZOのファッションコーディネートアプリ「WEAR」が持つ約1300万件のコーディネートデータをもとに構築された「似合うラボAI」が、お客への事前アンケートの回答結果をもとに、好みに合いそうなコーディネート3パターンを提案する。似合うラボ AI には、ZOZO研究所による「似合う」の研究が活用されている。

さらに、経験豊富な「プロのスタイリスト」がスタイリングを提案。似合うラボAIで提案されたコーディネートを参考に、雑誌や広告などで活躍するプロのスタイリストがお客の悩みやなりたいイメージなどをヒアリングする。似合うラボAIのテクノロジーの力に、プロのスタイリストによるファッションの知見を掛け合わせ、お客に「似合う」スタイリングを提案する。

<ラランドのサーヤさんがコーディネート体験>
ラランドのサーヤさんがコーディネート体験

なお、11月9日、東京・表参道の青山スパイラルホールで開催した「似合うラボ」の新サービス発表会では、お笑いコンビのラランドのサーヤさん、ニシダさんが参加。似合うラボでスタイリングを手掛けるスタイリストの濱本愛弓さんによる、ファッションコーディネート体験を実施した。

<新サービス発表のフォトセッション>
新サービス発表のフォトセッション

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