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政府/安倍総理「現金給付の考え方」解説、本当に厳しい人救済

2020年04月08日 18:20 / 行政

安倍晋三総理は4月7日、新型コロナウイルス感染症に伴う経済対策として実施する現金給付の考え方について、制度設計の背景について説明した。

全国民に一律給付という声が自民党内にもある中で、本当に厳しく収入が減少した人を救済する方針を改めて表明した。

同日、開いた緊急事態宣言に伴う記者会見で、質問に答えたもの。

質疑応答

――経済対策の現金給付は対象を絞り込んでいるが、制度の枠組みからこぼれ落ちてしまう中小企業、家庭はどう救済するのか

安倍総理 今回のイベント等の中止、延期等の要請あるいは夜の街での自粛要請等々によって、その皆さんにとっては、何の咎(とが)もないにもかかわらず、甚大な影響が及ぶわけであります。そういう皆さんにも御協力をしていただかなければならないということでありますが、そこで、どのような形で、そういう皆さんを支援をしていくかということだと思います。しかし、これは、ある特定の業界にお願いをしても、損失は、その業界にとどまるものではありません。そこと、さまざまな取引をしている皆さんにも大きな影響が出ていくということを鑑みれば、個別に補償していくということではなくて、困難な状況にある皆さんに現金給付を行いたいと考えています。

そこで、先ほど申し上げましたように、減収がある厳しい状況の中小企業、小規模事業者の皆さんには200万円、100万円の現金給付を行って支援をしていきたいと思います。また、中小企業、小規模事業者の皆さんは、今、一番何が大変か、手元の資金がないということなのだろうと思います。そのために無利子・無担保、5年間元本返済が猶予される、正にお金が出ていく、これは直ちに出ていく必要があると思います。

なかなか来ないではないかという例があれば、なかなか時間がかかっているという例があれば、どんどん、それは政府に声をお寄せいただきたいと、こう思いますし、明日、金融機関の皆さんに官邸までお越しをいただいて、私からもお願いをさせていただく考えであります。また、税や社会保険料の大胆な猶予を行う、これは26兆円規模、これは初めてのことでありますが、そのことによって、それを事業の運用にも使っていくこともできますし、雇調金と併せて雇用を維持していくことができる、正に、必要なものをしっかりとやっていきたいと思います。

そしてまた、30万円の給付についてでありますが、自民党にも一律で給付した方がいいではないかという議論がありました。私たちも検討した。例えば私たち国会議員もそうですが、公務員も今、この状況でも全然影響を受けていない、収入には影響を受けていないわけであります。そこに果たして5万円とか10万円の給付をすることはどうなのだという点も考えなければならないのだろうと思います。ですから、本当に厳しく収入が減少した人たちに直接給付が行くようにしていきたいと考えました。また、なるべくスピーディーに行いたい。

ですから、我々は5月、なるべく早く補正予算を通していただいて、5月に直ちに出ていくようにしていきたい。全員に給付するということになりますと、麻生政権のときでもやりましたが、大体手に届くまで3カ月ぐらい、どうしても時間がかかってしまう。今回はスピードも重視したということであります。どこかで、我々も線引きをしなければいけない。それはつらいことでありますが、今回、お示しをしていただいた形で給付をさせていただきたい。とにかく、今、この事態を何とかみんなで協力して乗り越えていきたいと、こう考えています。

――中小企業200万円、個人事業主100万円の支給条件はなんですか。

安倍総理 まず、中小企業、そして個人事業主の方々に対する200万、100万円の給付でありますが、今回、多くの分野において、突然ほとんど収入が、7割、8割、あるいはゼロに近くなった方々がたくさんいらっしゃると思います。

そこで、今後、この年末までの間に、これは今までと比べて収入が半減していれば出すということになっている。そういう設計になっておりますので、大きな被害を受けている、大変厳しい状況になっている、あるいは自粛要請になっている分野においては、間違いなくそこには入ってくるのではないのかなと思います。

――給付金はいつ支給されるのですか。

安倍総理 これまでの1カ月でも、対象にどこかが当たればということだと、今、そういう設計にしていこうということになっています。ですから、どこか当たればその対象にしていくということになるわけでありますし、これはなるべく簡易に、電子的に申請をして受けられるようにしていきたいと思っておりますし、なかなか電子申請というのは大変だという方々は、全国の商工会、商工会議所等で指導してお手伝いをして申請をしていただくということにしたいと思います。

安倍内閣総理大臣記者会見(緊急事態宣言)

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