公取委/セブンイレブンの「商品案内作成代」徴収の中止確認
2022年12月22日 15:55 / 行政
公正取引委員会は12月22日、セブン-イレブン・ジャパンに対し、プライベート・ブランド製造委託に関する「商品案内作成代」への対応は資料を求める以上のことは行わないと発表した。
9月9日に行った、エスアイシステムに対する下請代金支払遅延等防止法(以下:下請法)上の勧告において、エスアイシステムがセブン-イレブン・ジャパンから「商品案内作成代」を徴収されており、その金額をプライベート・ブランド製造委託先の下請事業者に支払うべき下請代金の額から減じていたと認定した。
このため、公正取引委員会は、セブン-イレブン・ジャパンによる「商品案内作成代」の徴収に係る独占禁止法上の優越的地位濫用の観点からみた問題の有無について事実確認するため、セブン-イレブン・ジャパンに資料を求めるなどしたという。
セブン-イレブン・ジャパンから、エスアイシステムとの取引を含むプライベート・ブランド製造委託に関する「商品案内作成代」の徴収を取りやめ、商品案内作成代を徴収していた取引先に対して、その旨を通知するなどの措置を自発的に講じた旨の報告があった。
公正取引委員会が、その内容を検討したところ、徴収の取りやめにより、プライベート・ブランド製造委託に関する「商品案内作成代」の徴収について、優越的地位濫用の観点からの懸念はなくなったものと認められたことから、これ以上の対応は行わないこととした。
公正取引委員会としては、サプライチェーンの中で行われる下請法、または独占禁止法違反事件について、上流または下流での行為に原因がある場合においては、上流または下流での行為に対しても下請法・独占禁止法上の問題の有無の確認など監視を行い、サプライチェーン全体での公正かつ自由な競争環境の確保に努めるとしている。
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