ロボットアプリを開発するヘッドウォータースと東京都内を中心に居酒屋くろきん・かざくらなどを運営するゲイトは12月12日、東京・神田の「くろきん神田本店」で「飲みニケーションロボット席」の予約を開始した。
飲食店における、ロボットを通じた新たな顧客体験の実現を目的として、両社が居酒屋店内の席にスマートフォンと連携した卓上コミュニケーションロボットを設置し、ロボットによるサービスを実証実験として提供するもの。
居酒屋くろきん神田本店において、ヘッドウォータースのクラウドロボティクスサービス「SynApps(シナップス)」を実装したロボット「Sota(ソータ)」とスマートフォンを連携し、飲食店において卓上ロボット活用の実証実験をする。
来店客は、専用スマートフォンアプリ「SynApps Mobile(シナップス モバイル)を使って「SynApps」を実装した「Sota」に発話内容を入力する事で、好きな言葉を喋らせる事ができ、お酒を飲んでいるグループの輪の「身内の会話」に入り込む体験ができる卓上ロボットを実現する。
顔認識機能を搭載する事で、予約が無い来店のお客でも、常連認識を行い、名前を呼んでくれるという。
顔認識機能を有効活用した顧客管理システムと連携する事により、「来店頻度による常連優待」、系列店における複数店舗へのコミュニケーションロボット導入と系列店共通の顔認識型・常連優待、音声認識や自然言語によるFAQを実施する予定だ。
SynAppsは、コミュニケーションロボットを「より賢くする」ためのクラウドロボティクスサービス。
多店舗展開するロボットを一括で管理できたり、既存のWebサービスやスマートデバイスと「連携」させることにより、機能を拡張させたりできる特徴がある。
現在、企業や店舗によるコミュニケーションロボットの導入が進んでいる一方で、飲食店でロボットが活躍する事例は多くない。
ヘッドウォータースは、飲食店の卓上で活躍する小型ロボットの可能性に注目し、目新しさによる「集客」と、リピーター獲得を目的とした、飲食店型ロボットモデルを打ち立て、新たな場面でのロボットの普及に挑んでいる。
一方ゲイトでは、これまで店員が来店客の顔を記憶することで、顧客との関係を強化しリピート利用に繋がるよう取り組みながら、ロボットの顔認識機能を有効活用した顧客との関係強化施策を模索していた。
■SynApps
http://www.headwaters.co.jp/service/pepper/synapps.html
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