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スーパーマーケット/1月の既存店売上1.4%減、一般食品1.4%減

2020年02月21日 11:20 / 月次

オール日本スーパーマーケット協会、日本スーパーマーケット協会、全国スーパーマーケット協会は2月21日、2020年1月実績速報版のスーパーマーケット販売統計調査を発表した(集計企業270社)。

<スーパーマーケットの売場(イメージカット)>
スーパーマーケットの売場(イメージカット)

総売上高は8759億5330万円(既存店前年同期比1.4%減)で、既存店は15カ月連続のマイナスとなった。うち食品合計は7912億6607万円(1.1%減)、非食品628億3521万円(4.3%減)、その他218億5251万円(3.0%減)だった。

食品合計のうち、生鮮3部門合計は3076億6333万円(1.6%減)、内訳は、青果1202億7.1万円(2.8%減)、水産812億427万円(0.7%減)、畜産1062億5206万円(0.8%減)となった。

惣菜は926億4542万円(0.8%増)、日配は1692億2610万円(1.1%減)、一般食品は2217億3122万円(1.4%減)となっている。

なお、全店売上高は0.2%増、うち食品合計0.4%増、非食品2.8%減、その他2.7%減だった。

<全国スーパーマーケット協会の増井副会長>
全国スーパーマーケット協会の増井副会長

全国スーパーマーケット協会の増井徳太郎副会長は、「暖冬で鍋物商材が伸びなかった。また、働き方改革で年始に休業する店舗が増えたため、15カ月連続で既存店前年割れとなった。増税によりお客が消費を引き締めているという声もあった」と1月実績を解説した。

青果は、大幅な安値と鍋物需要の不振で根菜類やきのこが苦戦した。一方で、サラダ商材は好調で果物は高値が続いた。

水産は、鍋物商材のブリ、タラ、シャケが不調。刺身は堅調だったが、増税の影響もあり、カニ、ウニなどの高級食材が伸び悩んだ。焼き魚や煮魚など、商品の加工度を高めるスーパーが目立った。

畜産は、国産牛が苦戦。一方で、輸入牛肉、輸入豚肉、輸入鶏肉は堅調に推移した。

惣菜は、焼き物や揚げ物が好調。恵方巻は、食品ロス削減法の成立を受け、各社で予約販売を強化、ハーフサイズの品ぞろえを増やしたほか、アウトパック商品を減らし、インストア加工を拡大することで、売れ数にあった商品を店頭に並べるなど、食品ロス削減の取り組みが進んだ。

日配は、気温が高く推移したため、豆腐、こんにゃく、お弁当のホットメニューが苦戦した。一方で、テレビ放映の影響で豆乳が好調だった。

一般食品は、恵方巻を家庭で作る需要の拡大もあり、恵方巻関連商材が好調だった。一方で、ここ数年ブームが続いたサバ缶は、反動減が見られた。酒は増税の影響から、いまだ抜けていない。

非食品は、防寒衣料、カイロは苦戦したが、新型コロナウイルスの影響で、マスク、衛生用品に特需が発生した。

全国スーパーマーケット協会は、「新型コロナウイルスの影響など、厳しい環境が続いている。外食を避ける、テレワークやリモートワーク拡大などで内食のニーズが高まることも予想される。スーパーマーケットでは、内食ニーズの高まりに対応して、食を通じて豊かさ、楽しさを提供すべく、バラエティに富んだ品ぞろえ、お客の健康と生活を支える提案などに取り組む必要がある。そのためには、スーパーマーケットみずからの衛生管理、感染症対策を徹底し、従業員を守り、営業継続(BCP)を図る必要があり、各社での対応が望まれる」とコメントしている。

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