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FT商事/岐阜県の元・地場スーパー経営、特別清算で負債49億円

2016年04月05日 12:30 / 経営

帝国データバンクによると、FT商事はFT商事(旧・フードセンター富田屋)、3月25日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。負債は債権者約12人に対し約49億284万6532円。

1945年9月に創業、1962年9月に法人改組された。創業地である岐阜県内での知名度は高く、生鮮食品、野菜、惣菜などを主体に日用雑貨、菓子、缶詰などを扱うスーパーマーケットを展開した。

岐阜県大垣市など県南西部で積極的な店舗展開を行い、2004年8月期には年売上高約339億9000万円を計上していた。

近年は中規模店を中心に22店を運営していたが、県内外の大手業者の近隣への相次ぐ出店で競合が激化、集客の低迷が続き、2012年8月期の年売上高は約232億100万円に落ち込み、約9600万円の最終赤字を計上した。

その後も業況は好転せず、出店などの設備投資に伴う借入金負担で資金繰りが悪化するなか、取引先への支払延期などでしのいでいたが、2013年9月には大手スーパーとの業務提携を解消するなど信用はさらに低下した。

大口取引先の撤退も続いたことで自力再建が困難となるなか、2015年8月に地域経済活性化支援機構による支援が決定。

2015年11月4日に商号を従前のフードセンター富田屋から現商号に変更するとともに、2015年6月に自社から分割設立したトミダヤ(岐阜県瑞穂市)に事業全般を譲渡した。

2016年1月4日に登記面住所を岐阜県大垣市から、現所に移転するとともに、株主総会の決議で解散していた。

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