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流通4団体/経産省「ポイント還元事業」抜本的な見直し要望

経営/2019年09月18日

日本チェーンストア協会、日本スーパーマーケット協会、全国スーパーマーケット協会、日本チェーンドラッグストア協会は9月18日、経済産業省に対して、消費税増税対策としてのキャッシュレス・ポイント還元事業の抜本的な見直しについての意見・要望を提出した。

<キャッシュレス・ポイント還元事業>
キャッシュレス・ポイント還元事業

要望書によると、今般の消費税率引き上げに伴う負担軽減を図るため、「キャッシュレス決済の推進」か、「個人消費の下支え」か、「中小事業者の支援」か、その政策目的が曖昧なまま、キャッシュレス・ポイント還元事業の実施が短兵急に決定された。

これまで、事業は、消費者利便及び公平・公正な競争の確保の観点から強い懸念があるとともに、官主導による過度な価格引き下げ競争を通したデフレの再燃を招きかねないものであると大きな憂慮を表明してきた。

また、軽減税率の導入に忙殺されている中で、事業はさらに混乱を招くものとなっている。

このような問題を抱える事業が実施されるべきではないと考えるが、中止が困難な状況にあるならば、速やかに抜本的な改善を図ることを強く要望する。

2020年6月の期限の延長などを行わないことを直ちに確定するとともに、このような問題を含む類似政策が再び実施されることがないよう強く要望すると述べている。

対象加盟店の登録については、ポイント還元店舗が至るところに出現し、その地域の消費環境や競争環境に大きな影響を及ぼすおそれがあるため、事業に参加する中小店舗の随時登録のあり方を見直すよう要望してきたが、依然として放置されたままになっている。

このような登録のあり方は、かえって消費者を混乱に陥れ、競争環境の予見可能性を削ぐとともに不安定にするものにほかならないと指摘。9月末日をもって、対象加盟店の登録を締め切るように求めている。

■ポイント即時充当(実質値引き)に憂慮と失望

また、「即時充当(実質値引き)」については、そもそも、「ポイント還元」という名を借りた官製の価格引き下げ競争策自体大変大きな問題と考える。

クレジットカードの利用や大規模に展開するコンビニの店舗などにおいても精算時の「即時充当(実質値引き)」が幅広く容認される様相を呈していることは大きな驚きであり、憂慮と失望を禁じ得ない。

このような「価格引き下げ行為」が市中に増加することは、一見「消費者の利益」にかなうかのように思われるが、日々の買物に新たな差別と混乱をもたらすことになるとともに、過度な価格引き下げ競争を通したデフレの再燃を招きかねないものであり、到底看過できるものではない。

加えて、小売事業者は日々大変厳しい競合環境の中で事業を展開しており、官製による「常時値引き」が可能な店舗が至るところに出現することは、公正・公平な競争環境や自由な事業活動を大きく損なうものと言わざるを得ないと指摘した。

その上で、現実の運用は、「やむを得ない場合でなくとも即時充当を認めている」との懸念を持たざるを得ないところであり、「即時充当方式」を即刻廃止するか、少なくとも公募要領に従った適正な運用を確保するように要望した。

■たばこは還元対象から除外すべき

対象商品については、小売定価制が維持されている「たばこ」について、事業に参加する店舗においてのみ「値引き」と同様の効果を生じてしまうことの問題を指摘してきたが、今回、施行規則の改正案が示され全ての取扱い事業者に「値引き」が認められることとなった。

これまでの指摘に対しては、一定の配慮があったものと理解している。しかしながら、事業開始間際になって提示された制度改正に対応するためにはシステム改修や再設定を伴い、相当の困難と負荷がかかるものであり、やはり公正・公平な事業活動を阻害する代表例と考えざるを得ない。

そもそも、小売定価以外による販売を禁止するとともに健康面から販売に制限・配慮をしている商品を本事業の対象とすることは、適切とは考えられない。そのため、今後の政策立案にとっても悪しき先例とならないよう「たばこ」は還元の対象から除外するよう要望した。

要望書では最後に、「キャッシュレス決済の推進」自体には賛同するが、今回のポイント還元事業のような問題が多い政策ではなく、事業者の規模を問わず、決済手数料の引き下げや決済端末導入やシステム改修に係る優遇措置等の適用等のキャッシュレス決済の推進に向けた適切な政策が実行されることを強く要望すると述べている。

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