トライアル×フクシマガリレイ/「リテールAIショーケース」共同開発
2019年11月25日 15:30 / 経営
トライアルホールディングスとフクシマガリレイ(12月3日福島工業から社名変更)は11月22日、共同開発したAIカメラ搭載の「リテールAIショーケース」を報道陣に公表した。
「リテールAIショーケース」は、Retail AIが独自開発した小売に特化した「リテールAIカメラ」を搭載。棚に取り付けたカメラが棚の欠品、コンディションの監視などを行う。
欠品が一定以上となると、アラートをバックヤードに送り、販売機会ロスを減らす。
電子棚札、デジタルサイネージも設置。作業負担の少ない値段変更ができ、顧客属性に応じた販促をデジタルサイネージに流すこともできる。
フクシマガリレイが、大阪市西淀川地区の本社に設置したオープンイノベーション施設「MILAB(ミラボ)」の「MILABストア」に常設。セルフ会計システム付レジカート、電子棚札、サイネージなどとともにスマートストアを体験できる。
フクシマガリレイの福島豪専務は、「リテールAIショーケースで得た情報を生かすことで、小売では販売機会ロスの削減、顧客情報の把握、メーカーには適切な生産・在庫管理、廃棄の削減につながる。経験と勘に頼っていた部分を減らし、流通に生じる無理、無駄、ムラをなくすことに貢献していく」と説明した。
トライアルグループでAIカメラなどリテールテックを担当するRetail AIの永田洋幸社長は、「リテールAIショーケースは、これまで世の中になかった技術ではなく、AIと既存技術を組み合わせたレトロフィット(retrofit)という考え方から生まれた。さまざまな既存の店舗へも転用が可能な技術で、まずは欠品防止、販売機会のロスに着目しているが、今後どのような情報があれば、より良い店舗になるのか収集する情報についても検討していく」としている。
「MILABストア」では、ストア内に取り付けたAIカメラで顧客の動線・位置情報の分析も実施。プロモーションの効果測定、顧客がどの棚で足を止めたかなどを把握し、今後の棚づくりなどに生かしたい考えだ。
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