JR東日本/発酵技術のスタートアップ「ファーメンステーション」と資本業務提携
2021年03月15日 12:20 / 経営
JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するCVCのJR東日本スタートアップは3月15日、独自の発酵技術で循環型社会を構築する研究開発型スタートアップファーメンステーションと資本業務提携すると発表した。
今回、JR東日本グループや地域の食品・飲料事業などで排出される副産物など未利用資源を独自の発酵技術などでエタノールなどの原料としてアップサイクルし、当該原料を活用した事業を共創する未利用資源再生・循環パートナーシップを加速することを目的とした資本業務提携を行うもの。
ファーメンステーションは、ファーメンステーションは「発酵で楽しい社会を(Fermenting a Renewable Society)!」をミッションに、 未利用資源を活用し、サステナブルな製品開発・事業を通じて循環型社会を構築する研究開発型スタートアップ。岩手県奥州市に研究開発拠点兼自社工場(奥州ラボ)を持ち、独自の発酵・蒸留技術でエタノールやサステナブルな化粧品原料などを開発・製造している。
化粧品・ライフスタイル製品の原料として化粧品メーカー・原料卸への原料販売事業のほか、自社ブランドによるオーガニック化粧品事業や原料提案から製品開発まで一貫した化粧品・ライフスタイル製品等のODM/OEM事業を行っている。
「JR東日本スタートアッププログラム2018」において、「発酵技術を活用した地域循環モデルの構築」という提案が採択され、青森県他で実施した共同の実証実験を通じて、様々な経済活動が行われる過程で排出される数多くの副産物を未利用資源として再注目・活用することにより、地域に深く根差した持続可能な事業モデルの可能性を模索している。
実証実験を通じてJR東日本グループの青森駅隣接のシードル工房「A-FACTORY(エーファクトリー)」の製造工程で発生するリンゴの搾りかすからエタノールを抽出し、青森リンゴ由来のエタノールを原料としたフレグランス商品や除菌ウェットティッシュを開発、販売。また、エタノール抽出の過程で出来た発酵粕を地域農家の家畜用飼料として利用しているほか、生育された食肉は、JR東日本グループのレストラン列車、「ホテルメトロポリタン盛岡」のレストランメニューとして採用されている実績もある。
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