ワークマン/23年8月まで人気PBの96.3%価格据え置き、10製品は値上げ
2022年09月14日 11:40 / 商品
ワークマンは9月14日、今年1~8月PB製品売り上げランキング上位300アイテムのうち、260アイテム(96.3%)の価格を2023年8月まで据え置くと発表した。
独自開発の機能素材を横展開することによる素材の共通化、閑散期生産で海外工場での製造コスト削減、製品同士のカニバリを防ぎ、人気製品に集約することで、価格を抑える戦略をとるという。30アイテムは廃番、円安、原料高、輸送費高騰などにより、10アイテムは値上げする。全PB売り上げの8割を1~8月の売り上げ上位300アイテムが占めている。
同日行われた2022年秋冬新製品発表・戦略発表会で、土屋哲雄専務が明らかにしたもの。
値上げ10アイテムのうち7アイテムはセーフティシューズで、作業の安全性を守るためにも値上げせざるを得なかったという(大内康二商品本部長)。
土屋氏は、価格据え置きの理由について「素材の共通化が一番大きい。40種類の独自素材を徹底的に横展開している。また、閑散期に生産するとコストが2割近く削減できる。製品の統廃合で1アイテムあたりの生産量を増加させている。この3つが理由だ。価格が売りのブランドであり、ファンになったばかりの一般客の期待や値札を見ない常連客の期待を裏切らないよう、やせ我慢しているところもある。上位300品以外の下位アイテムもほぼ96.3%に近い割合で価格を維持する計画だ」と説明している。
<売り上げ1位のエアロストレッチ クライミングパンツの価格を据え置き>
主な据え置き商品は年間100万本近く販売している、売り上げ1位のエアロストレッチ クライミングパンツ1900円、アスレシューズライト980円、撥水ライトプリーツスカート1900円などとなっている。
同社は「価格据え置き宣言」で今年の秋冬PB製品は、全て価格を据え置いている。PBの半数は為替予約があったが、今期は増収減益の見込み。この価格優位性、秋冬の新製品、第2弾となる大型キャンプギア、4月から開始した980円から機能性シューズがそろう「WORKMAN Shoes」などの売り上げ増で、シェア拡大を図る計画だ。
キャンプギアは初年売上40億円(270万点)を予想。大型テントなど投入で2024年売り上げ100億円規模を目指す。
8月31日現在の同社店舗は計956店舗(ワークマン519店舗、WORKMAN Plus418店舗、#ワークマン女子19店舗)。
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