オンワードHD/10代~20代Z世代が主要顧客「WEGO」完全子会社化
2024年08月29日 13:31 / 経営
オンワードホールディングスは8月28日、ウィゴーの株式を5億円で追加取得し、完全子会社化すると発表した。
ウィゴーは、10代~20代のZ世代を中心とする若年層を主要顧客とし、ショッピングセンターやファッションビル、ECなどで事業を展開している。
オンワードHDは2023年5月にウィゴーとの資本業務提携を行い、発行済株式総数の20.27%を保有する株主となった。この提携を通じて、オンワードHDの有する経営ノウハウなどを活用することにより、ウィゴーの事業再生を目指してきた。その結果、ウィゴーの2024年度の業績が5期ぶりに営業黒字転換する見込となった。
今後、オンワードHDは、残りの79.73%の株式を取得して100%子会社化することにより、DX投資や人的資本投資などを加速させ、ウィゴーの企業価値をさらに向上させる。
2024年2月期のウィゴーの売上高は283億700万円、営業損失4400万円、経常損失5億8700万円、当期損失15億2500万円だった。2025年2月期は、売上高約300億円で、営業利益は黒字化する計画だ。
オンワードグループは30~60代の幅広い世代を主要顧客とし、主に百貨店やショッピングセンター、ECなどで事業を展開している。ウィゴーとオンワードグループは、顧客層や主要販路において補完関係にあり、シナジー効果の追求により、両社の更なる事業拡大を図る。
また、登録会員数を見ると、WEGOは約340万人、オンワードグループ530万人となる。両社の登録会員数を合算することにより、総会員数が約870万人に拡大する。
主要顧客層を見ると、WEGOは、10代と20代で約70%を占めている点が特徴。30代~60代が主要顧客基盤となっているオンワードグループを補完することで、世代バランスの取れた顧客基盤を形成できる。
WEGOは、インバウンド需要にも対応しており、インバウンド売上高比率は原宿本店46%、心斎橋店56%、心斎橋3号店68%となっている。アジアマーケットに強いWEGOのコンテンツと、オンワードグループのアジア営業ネットワークとのシナジーで、アジアマーケットへの展開を加速する。
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