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アサヒグループHD/368億円で英国プレミアムビール・サイダー事業取得

2019年01月25日 11:05 / 海外

アサヒグループホールディングスは1月25日、英国Fuller,Smith&TurnerP.L.C.社(Fuller’s社)のビール・サイダー事業を取得すると発表した。

100%子会社であるAsahi Europe Ltd.(AEL社)が、英国上場企業で、パブ・ホテル事業とプレミアムビール・サイダー事業を展開するFuller’s社が保有するプレミアムビール・サイダー事業、その他関連資産を取得するもの。

取得価格は約358億円で、Fuller’s社が対象となるビール事業を分離し、新会社The Fuller’s Beer Company Ltd.社(FBC社)を設立し、分離されたFBC社と既存の子会社3社の全株式を、AEL社が取得する。

取得対象事業は、ロンドンを中心に高い認知度を誇る歴史的なプレミアムエールブランド「London Pride」、成長カテゴリーであるプレミアムラガー市場で高い成長率を誇る「Frontier」、同じくプレミアムサイダー市場で伸長している「Cornish Orchards」を有している。

Fuller’s社が保有するプレミアムビール・サイダー事業(London Prideをはじめとする有力ブランドの知的財産権を含む)を取得するものであり、自社のプレミアムブランドのポートフォリオの充実と欧州事業の事業基盤を活用する事によるシナジー創出が期待できる。

パブを中心とする業務用ビール市場が高い比率を占める英国において、ロンドンを中心とする英国南部で380軒以上のパブ・ホテルを有するFuller’s社と長期供給契約を締結することで強固な関係性を築き、事業の安定性を確保することが可能だという。

アサヒグループHDは、新グループ理念「Asahi Group Philosophy(AGP)」を制定し、2019年1月から施行している。

AGPでは、「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」をミッションとし、「高付加価値ブランドを核として成長する“グローカルな価値創造企業”を目指す」ことをビジョンに掲げている。

今後は、AGPに基づいて、国内外で高付加価値ブランドの育成を図るとともに、自社が進出した各エリアにおけるシナジーの創出などにより、グローバルプレイヤーとして成長基盤の拡大を目指す。

こうした戦略の一環として、近年、「Peroni」、「Pilsner Urquell」といったグローバルプレミアムブランドを保有する酒類事業を取得することで、西欧・中東欧における強い事業基盤を獲得している。

ブランドの買収により、「Super Dry」、「Peroni」、「Pilsner Urquell」などと合わせて、有力なプレミアムブランドを軸として成長するグローバルプレイヤーとして、独自のポジションの確立を目指す。

欧州における重要市場である英国におけるシナジー拡大などにより、キャッシュフロー創出力を高めていくと共に、国内外で培ったブランド力やコスト競争力などの「強み」を融合していくことで、国際事業の「稼ぐ力」を高める方針だ。

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