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ファーストリテイリング/2018年8月期は過去最高の業績、海外ユニクロが大躍進

2018年10月11日 18:20 / 決算

ファーストリテイリングが10月11日に発表した2018年8月期の決算は、売上高2兆1300億円(前期比14.4%増)、営業利益2362億円(33.9%増)と、海外ユニクロ事業が大幅な増収増益、国内ユニクロ事業は安定的な増収増益により過去最高の業績を達成した。

売上高販管費率は1.5ポイント改善し、その他費用には、コントワー・デ・コトニエ事業などに関わる減損損失や店舗減損など123億円を計上したが、受取・支払利息がネットで43億円のプラスになったことなどから、金融損益は64億円のプラスとなり、税引前利益2426億円(25.5%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1548億円(29.8%増)だった。

設備投資は693億円(ファイナンス・リース含む)と96億円増加し、国内ユニクロ事業99億円、海外ユニクロ事業263億円、ジーユー事業45億円、グローバルブランド事業が27億円、システム他が258億円となっている。

ユニクロ、ジーユーの出店投資に加え、有明プロジェクトに関わるIT投資、倉庫自動化投資などが増えている。

<2018年8月期 セグメント別 実績>
2018年8月期 セグメント別 実績

セグメント別では、国内ユニクロ事業の売上高が8647億円(6.7%増)、営業利益1190億円(24.1%増)。なお、Eコマース売上高は630億円(29.4%増)で、売上構成比は7.3%へと上昇している。

収益面では、売上高販管費率が、広告宣伝費、物流費、人件費の大幅な削減が寄与し、1.6ポイント改善した。

海外ユニクロ事業の売上高は8963億円(26.6%増)、営業利益1188億円(62.6%増)と、大幅な増収増益を達成した。

各国・各エリアで順調に出店が進み好調な売上が継続したことに加え、値引きに頼らない商売への転換などにより売上総利益率が同1.1ポイント改善したことによる。

売上高が、今期初めて国内ユニクロ事業を超え、営業利益も国内ユニクロ事業と同水準にまで拡大した。中国、韓国、東南アジア・オセアニア地区、欧州は好調だが、米国は、赤字幅が半減した。

ジーユー事業の売上高は2118億円(6.4%増)、営業利益117億円(13.1%減)と、増収減益になった。通期の既存店売上高は、商品構成、数値計画に課題があったことにより減収となり、売上総利益率が0.1ポイント低下し、売上高販管費率は1.2ポイント上昇した結果、減益となった。

グローバルブランド事業の売上収高は1544億円(9.5%増)、コントワー・デ・コトニエ事業などで減損損失を99億円計上したことにより営業損失41億円(前期は5億円の黒字)となった。

なお、コントワー・デ・コトニエ事業、プリンセス タム・タム事業、J Brand事業は赤字を継続している。

来期の業績予想は、売上高2兆3000億円(8.0%増)、営業利益2700億円(14.3%増)、税引前利益2700億円(11.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益1650億円(6.6%増)を見込んでいる。

<2019年8月期 セグメント別 営業利益のトレンド(イメージ)>
2019年8月期 セグメント別 営業利益のトレンド(イメージ)

2019年8月期 セグメント別 営業利益のトレンド(イメージ)

セグメント別では、いずれも増収増益を見込んでおり、2019年8月期末の店舗数は国内ユニクロ事業で827店舗(フランチャイズ店含む)、海外ユニクロ事業1412店舗、ジーユー事業423店舗、グローバルブランド事業で1015店舗、合計3677店舗を計画している。

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