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三越伊勢丹/「新型コロナ」影響で2021年3月期当期損失600億円予想

2020年07月29日 13:10 / 決算

三越伊勢丹ホールディングスが7月29日に発表した2021年3月期第1四半期決算によると、売上高1316億9800万円(前年同期比53.3%減)、営業損失89億8900万円(前期は80億5400万円の利益)、経常損失98億5900万円(前期は87億1700万円の利益)、親会社に帰属する当期損失305億8400万円(前期は60億1600万円の利益)となった。

新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言を受け、同社グループは各店舗において臨時休業(一部店舗は部分休業及び営業時間の短縮)した。休業中に発生した固定費等(人件費や地代家賃等)について臨時性があると判断し、連結グループ各社において総額122 億円(連結子会社である三越伊勢丹において80億円)を「新型コロナウイルス感染症による損失」として特別損失に計上した。

合わせて、新型コロナウイルス感染拡大のため、発表を延期していた2021年3月期通期業績予想を発表。売上高8230億円(26.5%減)、営業損失380億円、経常損失410億円、親会社に帰属する当期損失600億円を見込んでいる。

2021年3月期第1四半期は、百貨店事業は、売上高1163億9400万円(55.4%減)、営業損失は111億8500万円(前年同四半期は営業利益37億600万円)。

4月より臨時休業(一部店舗は部分休業や営業時間の短縮)を実施し、訪日外国人の入国制限によりインバウンドによる売上がほぼ消失した結果、売上高は大きく減少した。

クレジット・金融・友の会業は、売上高は74億1200万円(28.3%減)、営業利益は14億2600万円(42.3%減)。

エムアイカードは、グループ00貨店の店舗休業による取扱高減少や、緊急事態宣言中の旅行、飲食領域の外部加盟店利用の大幅減少、取扱高の減少に付随した割賦残高の減少により、売上高・営業利益が当初計画値、前年値とも下回り推移した。一方、販売管理費は自粛期間中の各種施策の停止や、店舗休業に伴い変動コストが減少した。

不動産業は、売上高は72億8100万円(0.0%減)、営業利益は13億9400万円(4.3%増)。

三越伊勢丹不動産は、賃貸管理物件が高稼働する中、自社保有賃貸物件の更新料が増加したものの、解約物件の影響により減収となった。一方、販売管理費の縮減により、営業利益は前年比較で微減にとどまった。

また、新型コロナウイルス感染症拡大の今後の影響が不確実な状況を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について第1四半期連結会計期間において検討をおこなった結果、連結グループ各社において総額53億円(三越伊勢丹において47億円)繰延税金資産を取崩すことも決定している。

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