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イオン/3~8月営業収益・各利益は過去最高を更新

2022年10月05日 18:43 / 決算

イオンが10月5日に発表した2023年2月期第2四半期決算によると、営業収益4兆4871億8400万円(前年同期比3.3%増)、営業利益958億7700万円(23.3%増)、経常利益953億2100万円(22.3%増)、親会社に帰属する当期利益180億3800万円(293.1%増)となった。

コロナ感染第7波の到来、光熱費の高騰があったが、営業収益、営業利益、経常利益は過去最高を更新。四半期純利益は前年比約4倍となっている。

営業収益、すべての段階利益がコロナ前水準を上回った。水道光熱費が約250億円増加したが、売り上げ回復と販管費のコントロールで吸収した。下期も約400億円の水道光熱費の増加を見込むが、レジの無人化、在庫削減などのコスト削減策でカバーしたい考えだ。

<各事業が補完しあっていると吉田社長>
各事業が補完しあっていると吉田社長

吉田昭夫社長は同日行われた決算説明会で「スーパー、ディスカウント事業などは巣ごもりの反動があったものの、GMS、金融が回復傾向にあり、ヘルス&ウエルネスが好調だ。海外では特にベトナム事業がコロナ前より好調に推移している。衣料品、デリカが伸びた。今後、ミニスーパーからモールまでマルチフォーマットで市場を深耕していく。事業全体のポートフォリオのバランスの良さで、補完しあっている」としている。

GMS事業は、営業収益1兆5988億5000万円(2.0%減)、営業損失37億5400万円(前年同期より123億円の改善)となった。

衣料においては、コロナ下で取り組んできた在庫削減により原価率の低減と商品回転率の改善が一層進んだことに加え、以前から実施しているカジュアルショップ「エシーム」やシニアカジュアルの「着楽美」、旅行関連商品が好調に推移した。

強化しているネットスーパーの売り上げは、コロナ前とで約1.6倍に拡大している。

SM事業は営業収益1兆3091億9300万円(2.9%増)、営業利益85億4400万円(前年同期より56億3200万円の減益)。DS事業は営業収益1913億8800万円(2.4%減)、営業利益8億8000万円(前年同期より3億4100万円の減益)。

巣ごもり需要の落ち着きと節約志向が売り上げに影響、客数が低迷している。

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益5654億2700万円(10.7%増)、営業利益235億7600万円(前年同期より13億8000万円の増益)。

調剤併設や新規出店、M&Aなど成長戦略を推進。調剤併設店舗でPCR等無料検査・医療用検査キットの無料配布に積極的に取り組んだ。来店客数が増加し、風邪薬、解熱剤など販売につながった。

総合金融事業は、営業収益2243億8100万円(6.3%減)、営業利益330億2900万円(前年同期より20億6900万円の減益)。

国内では、クレジットカードのショッピング取扱高および営業債権残高が堅調に推移している。

ディベロッパー事業は、営業収益2163億6200万円(21.1%増)、営業利益230億2300万円(前年同期より32億5000万円の増益)。

営業利益は前年から32億円の増益だったが、まだコロナ前水準に届いていないという。

サービス・専門店事業は、営業収益3771億6900万円(9.0%増)、営業利益59億3600万円(前年同期より74億5000万円の改善)。

コロナの規制で集客に影響を受けていたアミューズメント系の企業が増益に貢献し、黒字転換している。

国際事業は、営業収益2454億3900万円(18.1%増)、営業利益73億3600万円(前年同期より45億9800万円の増益)。

イオンマレーシア、イオンベトナムが増収増益。全ての段階利益で過去最高を更新した。中国では地域により行動制限の影響が残るも、第2四半期より回復基調となり増益だった。

通期は、営業収益9兆円、営業利益2100億円~2200億円(前期比20.5%増~26.2%増)、経常利益2000億円~2100億円(19.7%増~25.7%増)、親会社に帰属する当期利益250億円~300億円(184.3%増~261.2%増)を見込んでいる。

「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)を適用するため、連結業績予想の営業収益の前期比増減率は記載していない。

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