ワタミ 決算/3月期増収増益、海外事業の赤字幅が縮小

2024年05月13日 16:30 / 決算

ワタミが5月13日に発表した2024年3月期決算によると、売上高823億200万円(前年同期比5.6%増)、営業利益37億5300万円(154.5%増)、経常利益59億7400万円(53.9%増)、親会社に帰属する当期利益41億9000万円(150.3%増)となった。

<渡辺会長>

渡辺美樹会長兼社長は「23年度は宅食・居酒屋事業ともに若干、目標値には足りなかったが、焼肉やバーベキューといった新事業がしっかり立ち上がっている。冷凍・農業事業もしっかり成長していることが非常に大きな収穫だ」と述べた。

国内外食事業の売上高は320億4600万円(26.7%増)、セグメント利益は130億600万円(前期は17億8200万円の損失)。6店舗の新規出店と25店舗の撤退を行い、連結会計年度末の店舗数は328店舗となっている。

物価高や賃金上昇圧力の増加などの新たな環境の変化に対応するべく、「ミライザカ」「鳥メロ」などの居酒屋、「焼肉の和民」「かみむら牧場」の焼肉店、「から揚げの天才」「オリーブチキン」といったテークアウト・デリバリー、「TGIフライデーズ」など「ハレの場」を提供する業態を展開。成長基盤の整備を推進した。

宅食事業は、コロナ禍における在宅需要の減少により調理済み商品の配送数が前年を下回ったことなどの影響で、売上高は400億5300万円(8.5%減)、セグメント利益は40億6300万円(29.0%減)。連結会計年度末の営業拠点数は523カ所となり、調理済み商品の累計配送数は6120万食(1.9%減)となっている。

海外事業の売上高は68億9100万円(29.8%増)、セグメント損失は1億6800万円(前期は6億1600万円の損失)。9店舗の新規出店と3店舗の撤退を行い、連結会計年度末の店舗数は56店舗となった。

中国のゼロコロナ政策の収束による売上高増加などの影響により、赤字幅が縮小。日本の国内外食事業と商品開発体制などの連携を強化した新業態の開発と出店、短期間で変化する収益環境に応じて、戦略的なスクラップアンドビルドを実行している。

2025年3月期の業績予想については、中東やウクライナ紛争などの先行きの不透明感や世界経済に及ぼす不確実性により、現段階で合理的に算定することが困難であることから未定とした。開示が可能となった時点で速やかに開示するという。

次期について渡辺会長は「増収増益は当然考えている。だが、将来の円安に備えて大きなM&Aの発生も考えられることから、何が起きるか分からないため、業績予想は出していない」と説明している。

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