アルビス 決算/3月期増収減益、PBなどで利益率改善もコスト増加

2025年05月02日 15:45 / 決算

アルビスが4月30日に発表した2025年3月期決算によると、営業収益981億8500万円(前年同期比0.4%増)、営業利益20億6300万円(3.7%減)、経常利益26億500万円(2.5%減)、親会社に帰属する当期利益16億2200万円(5.0%増)となった。

アルビス

高利益商品であるPB商品などの販売拡大とプロセスセンターの原価改善により売上総利益率が改善(0.5%増)したものの、賃金増など人的資本への積極的な投資や光熱費の高留まりの影響を受けたという。

店舗運営の標準化により顧客満足度の向上を図るとともに、最新MDを基調とした店舗改装を順次実行している。2025年3月に岐阜県北方町に中京エリア4店舗目となる「北方店」をオープン。既存店は、2024年10月に「呉羽東店」(富山県富山市)を全面改装、「婦中速星店」(富山県富山市)を建替え新店として開くとともに、その他3店舗を改装した。

商品面では、健康志向・簡便即食商品を拡充するとともに、名物商品などの高付加価値商品による差別化を図る一方で、節約志向に応えるPB商品の拡大や300品目をお値打ち価格で提供する食卓応援企画などを継続して実施している。

2024年8月には、65歳以上を対象とした新会員制度「アルビスプラム友の会」として、毎週木曜日に買物金額の10%を割り引くサービスをスタート。会員数は2025年3月末で約10万人に達した。

業務面では、店舗運営の標準化や電子棚札(ESL)の導入等により店舗生産性の向上を図るとともに、プロセスセンターでは継続的な原価改善と品質向上に努めている。

今後の店舗拡大に向けた供給網構築への取り組みとして、2024年10月より石川県金沢市に新たな物流センターを稼働させた。これにより、従来の物流に係る車両台数を15%削減するなど、持続可能な物流体制の確立と物流コストの低減につなげた。

このほか、新入社員から経営幹部までの各階層に応じた研修を行うとともに、DX人材や女性管理職育成に向けた教育プログラムを実施している。

また、従業員満足度調査の結果を人事施策に反映するなど、従業員が安心して働ける職場づくりに努めた。加えて、GLTD保険(団体長期障害所得補償保険)への加入や奨学金代理返還制度など、福利厚生面を見直した。

2026年3月期は、営業収益1020億8400万円(4.0%増)、営業利益22億5800万円(9.4%増)、経常利益28億1300万円(8.0%増)、親会社に帰属する当期利益16億3000万円(0.5%増)を見込んでいる。

アルビス 決算/4~12月営業利益10.8%減、賃金増など人的資本への投資が影響

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