ロイヤルホスト/店内調理で、家庭では味わえないメニューを提供
2016年06月17日 15:18 / 流通最前線トレンド&マーケティング
ロイヤルホストが、店内調理にこだわったメニュー開発に継続的に取り組んでいる。
同業他社のファミリーレストランチェーンが、セントラルキッチンや外部工場で調理したカット野菜を多様し、包丁のないキッチンが主流となる中で、店内調理にこだわる理由について、佐々木徳久社長に聞いた。
佐々木社長は、「まず、ロイヤルホストが提供する価値として、おいしいものを提供すること。それも単においしいのではなく、専門店レベルのおいしさを提供することがある。単なる栄養補給としての食ではなく、楽しさや豊かさを感じる食事を提供するのが、ファミリーレストランの価値だ」と語る。
カット野菜については、かつてロイヤルホストでも採用したことがあるが、店舗の調理スタッフの誇りが損なわれることや野菜本来の風味が失われる点から、使用を中止した経緯がある。
「カット野菜は袋詰めされて店舗に納品される。袋を開けた時には、殺菌処理などの影響で野菜本来の香りがしない。ただ、野菜を盛り付けるだけでは、料理現場の指揮も上がらない。自分が調理したものを提供することに、ひとつのやりがいがある」。
6月21日~8月下旬まで、ロイヤルホストでは34年目を迎える「カレーフェア」を開催する。1983年から、過去33年間で150種類以上のカレーを提供してきた歴史あるフェアだ。
佐々木社長は、1985年に入社し、取締役営業統括本部長を経て、今年3月30日に代表取締役社長に就任している。「私が入社する前からの伝統あるフェア。当時、夏にカレーという習慣はなかったが、いまでは夏のカレーは定番メニューとなっている。日本の食文化のひとつの流れを作った企画だと思う」と語る。
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