ファミリーマート/「中華まん」売上20%増目標でプレミアム商品2倍に
2018年08月20日 14:05 / 商品
ファミリーマートは8月20日、三重県津市の井村屋グループ本社で2018年度中華まん商品発表会を開催した。
2018年度の「中華まん」は、定番商品の生地・具材のおいしさをさらに改良したほか、高付付加価値中華まんのプレミアムシリーズの商品ラインナップを昨年の2倍以上に増やした。販売目標は昨年対比20%増。
焼き中華まん「焼きパオズ(包子)」シリーズといった新機軸商品のラインナップも強化した。8月21日から、全国のファミリーマート・サークルK・サンクス約1万6900店で販売を開始する。
定番では、中華まんの売上構成で約50%を占める売上1位商品の「熟成生地の本格肉まん」(130円)、売上構成比約10%で売上2位商品の「チーズたっぷり熟成生地のピザまん」(130円)を販売する。
プレミアムシリーズでは、「ファミマプレミアム肉まん」(198円)を今年も継続する。商品価格は据え置いた。
9月25日から10月中旬まで、「同チャーシューまん」(235円)を販売し、季節ごとのスポット商品を追加投入する。
10月中旬から11月下旬まで、「同ピザまん」、11月下旬から1月上旬まで「同チーズ肉まん」、1月上旬から2月中旬まで「同イベリコ豚まん」を追加投入することで、中華まん販売のテコ入れを図る。
プレミアムシリーズは昨年は、肉まんとピザまんの2アイテムだけだった。
10月2日から11月中旬には、新規軸商品の第1弾として「焼きパオズ(包子)クワトロチーズ」(130円)を販売する。
今年は、旨みのある熟成発酵生地を使用し、蒸した中華まんをさらに焼くことで、まるでパンのような見た目の「焼きパオズ」をシリーズ展開する。
第1弾は、パンに合う具材を選び、カマンベール、パルミジャーノレジャーノ、ゴーダ、ゴルゴンゾーラの4種を組み合わせたコク深い味わいのクワトロチーズを投入する。
11月中旬から12月下旬までは「ハッシュドビーフ」、12月下旬から1月下旬まで「エビグラタン」、1月下旬から2月下旬まで「ハム&チーズ」を販売する計画だ。
ファミリーマートの澤田貴司社長は、「中華まんの最盛期が来る前に事前にマーケットに対して情報発信しないといけないので、このタイミングでの発表となった。是非、ファミリーマートの中華まんを食べていただき、他社との違いを体験してもらいたい」と語った。
井村屋グループの浅田剛夫代表取締役会長(CEO)は、「ファミリーマートが創業した翌年には、井村屋との取引が始まっており40年以上の付き合いがある。オープンイノベーションの精神で、1社が持つノウハウだけでなく、ファミリーマートが持つお客様のニーズや情報も活用して商品を開発した」と述べた。
2017年の中華まん全体の市場規模は約569億円(前年同期比7.9%増)と伸長した。全体のうち量販やコンビニが販売する市販用売上高は551億円となっている。
コンビニ全体の中華まんの売上高378億円で、市販用市場の売上構成で68.5%がコンビニとなっている。
井村屋は、中華まんメーカーシェアが40.0%を占めるトップメーカーで、昨年も売上を伸ばした。
ファミリーマートの中華まんの平均日商の前年比は、2012年1.0%減、2013年0.8%減、2014年6.7%減、2015年5.2%減とダウントレンドだった。
2016年から中華まんの改良に着手し、2016年は5.5%増と反転攻勢した。井村屋が20億円を投資し、あらたな中華まんの製造工場を稼働させ、中華まんを一新した2017年の平均日商の前年比は18.4%増となった。
2017年は目標とした20%増に近い実績を上げており、2018年はプレミアムや新機軸商品を増やすことで、再び前年比20%増を目指す。
中華まんを一新した2017年の月別前年比は、8月5.3%増、9月11.5%増、10月16.1%増、11月27.0%増、12月22.4%増、1月11.5%増、2月3.7%増で、最盛期の11月に大きな伸びを見せた。
澤田社長は、「メーカーさんとの信頼関係がなければ、こういった取り組みはできない。お客さんに喜んでもらうために、商品を改良していきたい」と語った。
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