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食品主要105社/来年は2000品以上を値上げ、円安が要因

2022年11月01日 16:30 / 商品

帝国データバンクは11月1日、「食品主要105社」価格改定動向調査の結果を発表した。

<2022年の食品値上げ>
2022年の食品値上げ
※10月31日時点
※出典:帝国データバンクホームページ(以下同)

上場する主要飲食料品メーカー105社における、2022年以降の価格改定計画(値上げ、実施済み含む)を調査した結果、10月末までに累計2万743品目の値上げが判明した。

このうち、11月単月の値上げは833 品目となり、年間で最も多かった前月(10月:6699品目)の約1割にとどまったほか、5月(251品目)以来半年ぶりに1000品目を下回った。

また、足元では1ドル150円前後で推移する円安局面のなか、来年の値上げ予定品目数は2000品目を超え、その多くで「円安」が要因となっているという。

11月単独で牛乳中心に833品目を値上げ

年内の「値上げラッシュ」は10月を最大の山場としてピークアウトしているが、油やパン製品などが集中的に値上がりした昨秋の約300品目に比べると2倍超に達しており、例年と比較すると引き続き「値上げラッシュ」といえる状況は続いている。価格改定率(各品目での最大値)は平均で14%に達し、原材料高や急激に進んだ円安を反映した夏~秋以降の大幅な価格引き上げが、全体の値上げ率上昇を招く要因となった。

値上げ率平均のうち、11月単月では15%だった。既に値上げが済んだ1~10月を含めた年内11カ月のうち、9・10月の16%に次いで3番目に高い水準だった。

さらに、分野別では、11月の値上げ品目が最も多い食品は調味料の338品目で、単月(833品目)の約4割を占めた。

焼き肉のたれ、だし製品といった種類の品目で値上げが多く目立つという。

次いで多いのが乳製品で、318品目だった。乳製品の値上げとしては、チーズ、バターなどの値上げが相次いだ4月(395品目)に次いで、年内2番目の多さとなる。

飼料価格の高騰を背景に飲用・発酵乳用途向けの生乳取引価格、ホエイなど輸入原料乳価格が上昇したことで、パック牛乳、ヨーグルト製品、乳幼児向けの粉ミルク製品などで一斉に価格が引き上げられた。

年間で最も多いのは加工食品で8536品目。次いで調味料(4808品目)、酒類・飲料(3977品目)などが続いた。乳製品(1033品目)は、今年に入り11カ月目で年内累計1000品目を突破した。

<11月の値上げ品目が最も多い食品分野は調味料>
11月の値上げ品目が最も多い食品分野は調味料

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