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三菱地所×中川政七商店/東京駅前常盤橋街区に学生が地元をPRするショップ

2021年12月09日 14:30 / 店舗

三菱地所と中川政七商店は12月9日、三菱地所が東京駅日本橋口前に位置する常盤橋街区で開発を進めている「TOKYO TORCH」において、各都道府県出身の学生が自らの地元をPRすべく47都道府県地域産品セレクトショップを経営する新プロジェクト「アナザー・ジャパン」を開始すると発表した。

<「アナザー・ジャパン」第1期店舗>
「アナザー・ジャパン」第1期店舗

コンセプトは、「私たちがつくる、もうひとつの日本」。学生が地方に赴き仕入れや収支管理、店舗づくり、プロモーション、接客を自ら考えて実践する新たな教育モデルを展開する。

また、学生と地元企業をつなぐことで、地方での就職・起業など東京から日本各地への新しい価値還元の仕組みを創出する。「日本の未来をつくる人材の輩出」を目指す。

12月9日より第1期生を募集、採用・教育を経て、2022年8月に約132.23m2の第1期店舗をTOKYO TORCH D棟1階に開業する。2027年度には約1322.31m2の第2期店舗をTorch Towerにオープン予定だ。

<TOKYO TORCH完成予想図>
TOKYO TORCH完成予想図

第1期店舗では、日本全国を6ブロックに分け、1年を通し2カ月単位で特集地域を切り替える。例えば「北海道・東北」特集では、同地域出身の学生が店舗立ち上げ・運営を担う。

学生が地元をPRすべく現地で悩み思いを込めてセレクトした地域産品が並ぶ物販ゾーンにカフェを併設。各地の風土を感じる展示・お祭り・店内装飾など、手軽に産地旅が楽しめるよう設営する。第2期店舗では、47都道府県すべての地域産品を常時展開していく。

同プロジェクトの教育面では、これまでの教育は、全員が横並びで「正解」を学ぶスタイルが中心だったことに着目した。経営には「正解」がなく、学生自身が仕入れや収支管理、店舗づくり、プロモーション、接客を自ら考えて実践。経営という大きなカリキュラムに取り組みながら、意思決定力と商売力を培う実践型教育を目的としている。

学生が、経営的な意思決定に関わり、成果に本気でこだわる機会が少ないのが現状を踏まえ、三菱地所がプラットホーム提供をするとともに事業立ち上げに関わる経営を学生に託す。中川政七商店が小売業のノウハウ提供、メンターとして学生の経営に伴走し、より多くの学生が経営に参加するチャンスを生み出すという。

「将来地元に関わりたいけれど、何ができるか分からない」「そもそも地元の企業を知らない」など、若い世代の多くは地元と関わる術や接点がないのが現状だ。今回、学生自ら地元企業に赴き商品をセレクトし、魅力を伝えるためのイベント企画・店頭POP作成などのプロモーションも実施する。地元理解や郷土愛が深まり、地方での就職・起業など将来への関係人口を増やすことを狙いとしている。

<周辺地図>
周辺地図
■「アナザー・ジャパン」プロジェクト情報
https://another-japan.jp

■第1期店舗概要
出店場所:TOKYO TORCH D棟(2022年3月末完成)
開業時期:2022年8月
店舗形態:地域産品の物販およびカフェ
商品構成:全国6ブロックを2カ月単位でバトンをつなぐ、リレー型セレクトショップ
※カフェは学生による運営の対象ではなく、別事業者による運営を予定

■第2期店舗(2027年度開業予定)
出店場所:Torch Tower(2027年度完成予定)
開業時期:2027年度
店舗形態:地域産品の物販

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