新生U.S.M.H/規模生かし3年で100億円の収益改善、一括で仕入調達も

2024年11月29日 11:32 / 経営

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(以下:U.S.M.H)は11月29日、経営統合説明会を開催した。

<新生U.S.M.Hの経営陣>
U.S.M.Hの経営陣
※左からマックスバリュ関東島田諭社長、マルエツ本間正治社長、藤田社長、いなげや本杉吉員社長、カスミ塚田英明社長

11月30日付でいなげやと経営統合することにより、マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東を合わせ、新生U.S.M.Hは店舗売上高9235億円、659店舗、従業員3万5563人、年間客数約4億9000万人(一都六県の市場シェア6.1%)の首都圏最大規模のスーパーマーケットとなる。

藤田元宏社長は「事業会社ごとの自立経営と集合体のメリットの両立を目指した旧U.S.M.Hから、枠組みを大きく変える。新生U.S.M.Hでは規模の優位性を生かした加工食品など一括で仕入れ調達、バックオフィスの集約による人員コストの適正化、IT・ロジスティクスなどの業務品質向上に取り組む。これら改革により、3年で100億円程度の収益改善を見込む」と説明した。

各社に置かれた商品の仕入れ部門をU.S.M.Hに統合することで、加工食品、日配を中心に売り上げ構成比40%を超える商品の仕入れ先が一本化されると想定している。

すでに仕入れ先のスリム化について調整中で、いくつかのカテゴリーでは2025年3月から統一する計画だ。

また、システム、物流機能の統合も進め、仕入れ部門が統合されるのは11月めどになるという。

事業会社ごとだったバックオフィス業務のU.S.M.Hへの集約、共通業務の一括処理により、人員コストを最適化。約500人を営業部門に振り分ける。

さらに、プライベートブランド(以下:PB)は、イオングループのPB「トップバリュ」を中核にすえる。事業会社4社では、現在「トップバリュ」の取扱量を50%以上前年より増やしており、今後も拡大する計画。

藤田社長は「昨年経営統合を発表した際に、首都圏で売上高1兆円のスーパーマーケットを目指すとしていたが、売上高1兆2000億円、シェア10%はないとプレゼンスが発揮できないと考えている。5~8年以内にこの目標を達成したい」と意欲をにじませた。

なお、2025年2月に中期経営計画を発表し、新生U.S.M.Hの具体的な取り組みについて明らかする予定だ。

取材・執筆 鹿野島智子

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