トリドールHD 決算/4~6月営業利益10.2%減、海外事業の減損損失など計上

2024年08月15日 13:32 / 決算

トリドールホールディングスが8月14日に発表した2025年3月期第1四半期決算によると、売上収益658億5600万円(前年同期比25.1%増)、営業利益35億1800万円(10.2%減)、税引前利益40億3400万円(9.5%減)、親会社に帰属する当期利益15億1300万円(42.8%減)となった。

丸亀製麺、国内その他、海外事業の全セグメントで過去最高の売上収益を記録。利益面については、丸亀製麺では原材料費や人件費の増加を増収で吸収し、事業利益も過去最高となる大幅な増益となっている。

一方、国内その他セグメントは出店に先行して人員を充足したことなどで、若干の減益となった。海外事業もTam Jaiなどで手数料率の高いデリバリーの売上が一時的に増加したことなどで大幅な減益となっている。しかし、丸亀製麺の増益幅が大きかったことから、連結の事業利益は44億2300万円(5億1800万円増、13.3%増)と、こちらも過去最高だった。

前第2四半期連結会計期間から連結したFulham Shoreについては、海外事業の増収に寄与したものの、低採算店舗で減損を計上した結果、連結で減損損失5億7800万円を計上。また、Fulham Shoreの組織再編に伴う一過性費用が発生したことなどで、その他の営業費用が3億8900万円増加した結果、営業利益が減益となっている。

丸亀製麺セグメントの売上収益は318億6400万円(11.9%増)で過去最高を記録。原価、人件費、広告宣伝費も増加したが、増収で吸収した。事業利益も過去最高の57億1100万円(22.1%増)と大幅な増益となり、事業利益率も過去最高の17.9%となった。

季節ごとのフェア商品については、人気商品「トマたまカレーうどん」「とろける4種のチーズトマたまカレーうどん」に加え、新作「甘口トマたまカレーうどん」を投入し、シリーズ合計で約249万食と前年同期を上回る大ヒットとなった。夏の定番「鬼おろし肉ぶっかけうどん」も6月末までに93万食を販売するなど、フェア商品も前年同期を上回って推移している。

加えて、新商品「丸亀うどーなつ」を全店で発売。原材料に丸亀製麺のうどんを30%以上使用したもちもちの食感と、「きび糖」や「カレーパウダー」を自身で選んで味付けするわくわく感などに対して幅広い客層から好評を集め、6月末までで累計販売数が100万食以上、発売後3週間では累計販売数300万食を突破する大ヒットとなった。

国内その他セグメント(コナズ珈琲、ずんどう屋、肉のヤマ牛など)の売上収益は80億2400万円(19.5%増)、事業利益は10億2500万円(4.9%減)だった。このうち、コナズ珈琲の客数が大幅に増加し、6月27日には東北初進出となる利府店(宮城)をオープンしている。

海外事業の売上収益は259億6900万円(48.5%増)、事業利益は1億1600万円(84.4%減)。スパイシーヌードル業態のTam Jaiは香港で3店、シンガポールで1店増加して計233店舗となり、増収だったが、拠点の香港でデリバリー売上に伴うコスト比率が一時的に上昇したことや、中国およびシンガポールの売上が伸び悩んだことなどで大幅な減益となった。

Marugame Udonについては、台湾は既存店が高利益率で推移した上に1店増加し、増収増益。米国でも1店増加し増収だったが、オープン前に発生した家賃やトレーニング費用を含む人件費が増加したことで減益となった。英国では既存店の客数増加により増収となり、事業損失は前年同期比で減少している。

Fulham Shoreは増収に寄与したが、利益面はマイナス影響となった。

通期は、売上収益2650億円(14.2%増)、営業利益141億円(21.1%増)、税引前利益123億円(13.5%増)、親会社に帰属する当期利益64億6000万円(13.8%増)を見込んでいる。

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