日本百貨店協会/4月の売上高は4.5%減、3カ月連続のマイナス

2025年05月23日 15:41 / 月次

日本百貨店協会が5月23日に発表した4月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象70社・178店)の売上総額は約4232億円で、前年同月比4.5%減と3カ月連続のマイナスとなった。

4月 実数 前年同月比
売上高総額 4232億円 4.5%減
総店舗面積 448万3430m2 2.7%減

4月は、前年高伸した免税売上の反動影響に加え、円高傾向の加速により、免税売上高が2桁減と苦戦。

入店客数は1.0%減と前年に届かなかったが、食品物産展やGW前半のファミリー向け催事などは好調に推移した。

インバウンド(免税売上)は、購買客数が52.1万人(3.1%増)と4月として過去最高を記録したが、売上高439億円(26.7%減/シェア10.4%)と2カ月連続のマイナス。高額品などの一般物品の低調により購買単価が減少。化粧品などの消耗品は引き続き好調に推移した。

国内市場は1.0%減と前月よりも減少率は1.0ポイント改善。5地区(札幌、名古屋、大阪、神戸、四国)でプラスになった。

都市(10都市)は名古屋、神戸を除く8地区でマイナス。前年免税売上大幅増の反動減が影響した。

地方(10都市以外の7地区)は、四国を除く6地区でマイナスとなり7カ月連続で減少。入店客数は前年同水準だが、買上率の低下により購買客数が減った。

商品別では、主要5品目のうち、食料品を除く4品目で前年割れ。衣料品は不安定な天候から前半は苦戦したが、月後半の気温上昇に伴い、カットソーやカーディガンなど、夏まで使える初夏物が稼働。身のまわり品はラグジュアリーブランドのバッグや靴がインバウンドや富裕層の慎重な購入姿勢から苦戦したが、アクセサリーは好調だった。

雑貨は化粧品(3.8%増)が一部価格改定前の駆込み需要などもあり、国内外ともに好調に推移。食料品は、価格高騰の影響が継続しているものの、菓子が手土産需要増などで1.6%増、その他食料品が物産展などの好調もあり3.6%増とプラス転換。食料品全体でも10カ月ぶりに前年実績を上回った。

なお、同日付で発表された4月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1267億円(6.3%減)で、3カ月連続マイナスだった。

4月 実数 前年同月比
売上高総額 1267億円 6.3%減
総店舗面積 66万8299m2 10.0%減
総従業員数 1万2514人 6.1%減

4月の東京地区は、売上高(6.3%減)、入店客数(8.3%減)ともに前年を下回った。前年の免税売上高伸の反動減が大きく影響し、高付加価値商材の売上が減少したほか、不安定な天候要因により、ファッション関連が苦戦した。

5月18日時点の足元の動向は、前年高伸した免税売上の反動影響から10.2%減で推移している。

日本百貨店協会/3月の売上高は2.8%減、2カ月連続のマイナス

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