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バロー/4~12月、三幸の収益悪化で営業利益5.3%減

2020年02月06日 11:20 / 決算

バローホールディングスが2月6日に発表した2020年3月期第3四半期決算によると、営業収益5100億6500万円(前年同期比19.1%増)、営業利益115億7500万円(5.3%減)、経常利益130億1000万円(2.7%減)、親会社に帰属する当期利益63億1100万円(21.7%減)となった。

<ホームセンター、ドラッグストア事業が増収増益>

統合により規模が拡大したホームセンター事業、その他の事業(ペットショップ事業を含む)、前期から今期にかけてM&Aを行ったスーパーマーケット事業、既存店売上高が堅調に推移したドラッグストア事業が増収に寄与した。

その他の事業が増益となったほか、消費増税に伴う駆け込み需要の反動減、季節商品の低調な販売が影響したホームセンター事業、ドラッグストア事業も増益を確保した。

スーパーマーケット事業では、第2四半期より売上総利益率の改善が続いたが、三幸の収益悪化を吸収しきれず、減益となっている。

資産効率の改善に向けて、店舗閉鎖や閉鎖物件解約の意思決定を行い、減損損失5億8300万円を特別損失に計上した。アレンザグループで令和元年台風第19号により生じた被害の修繕・復旧に関し、災害による損失3億8800万円を特別損失に計上しており、純利益が大きく落ち込んだ。

SM事業の営業収益は2823億2100万円(5.7%増)、営業利益は71億5900万円(7.7%減)。

来店動機となる商品・カテゴリーを持つ「デスティネーション・ストア」への進化を目指し、バローの9店舗、フタバヤの旗艦店を改装しながら、商品力の向上に注力している。

好調な売上を維持する果物部門では、産地直送の取り組みを軸に、地方市場の活用やグループ企業間での産地共有を付加するなど、柔軟な仕入体制を構築した。

鮮魚部門では、新たな取引先を開拓して鮪の販売を強化し、商品化にこだわった刺身盛合せ、旗艦店の好事例が波及した刺身用柵取りセットの販売を大きく伸ばした。

とんかつ・唐揚げなど、ベーシックな自社商品を改良して集中販売した惣菜部門では、7店舗を展開する惣菜専門店「デリカキッチン」を起点に新商品の導入も進めている。

また、同社、アークス、リテールパートナーズとの間で締結した資本業務提携の下、加工食品では限定商品の導入や共同販促企画の実施、生鮮食品では共同仕入を通じてマスメリットを享受するとともに、産地情報を共有して売場の強化に繋がる商品を導入している。

2019年8月に千葉県で生鮮ディスカウントストアを展開する(株)てらお食品を子会社化し、同社の4店舗を併せて14店舗を新設、リロケーション・業態転換に係る2店舗を含む計6店舗を閉鎖し、12月末現在の店舗数はグループ合計298店舗となった。

店舗競争力と地域シェアの向上を目指し、「SMバロー中志段味店」(愛知県名古屋市守山区)、「SMバロー正家店」(岐阜県恵那市)を移転新設したほか、業態転換により「タチヤ長久手店」(愛知県尾張旭市)を開設した。

ドラッグストア事業の営業収益は1040億4800万円(8.3%増)、営業利益は24億8900万円(5.4%増)。

ホームセンター事業の営業収益は850億1400万円(97.8%増)、営業利益は29億300万円(16.4%増)。

スポーツクラブ事業の営業収益は102億9400万円(4.5%増)、営業利益は2億8400万円(38.3%減)。

ペットショップ事業、不動産賃貸業、衣料品販売などのその他の事業の営業収益は201億8200万円(約4.3倍)、営業利益は11億8200万円(60.7%増)。

通期は、営業収益6600億円(前期比16.6%増)、営業利益166億円(16.8%増)、経常利益183億円(13.7%増)、親会社に帰属する当期利益90億円(13.8%増)を見込んでいる。

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