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ファーストリテイリング/9~11月当期利益9.1%減、中国不調、ロシア営業停止

2023年01月12日 18:17 / 決算

ファーストリテイリングが1月12日に発表した2023年8月期第1四半期決算によると、売上収益7163億9300万円(前年同期比14.2%増)、営業利益1170億7700万円(2.0%減)、税引前利益1268億1200万円(5.5%減)、親会社に帰属する当期利益850億7400万円(9.1%減)となった。

中国大陸のユニクロ事業が新型コロナウイルス感染症による行動規制の影響を受け、大幅な減益となった一方、グレーターチャイナや国内のユニクロ事業を除くすべての国で大幅な増収増益と好調だった。ジーユー事業も大幅な増収増益と、再び成長拡大の基調となっている。

国内ユニクロ事業の売上収益は2409億円(6.4%増)、営業利益は394億円(5.6%減)。

既存店売上高は4.7%増。9月、10月の気温が例年よりも低く推移したことで、ジャケット、スフレヤーンニット、カシミヤ、ヒートテックといった秋冬商品や、トレンドを捉えたタックワイドパンツなどの商品の販売が好調だった。一方で、急激な円安による調達コストの増加により原価率が上昇し、人件費や広告費も増加した。

海外ユニクロ事業の売上収益は3578億円(19.4%増)、営業利益は572億円(4.4%減)。減益については、中国大陸での新型コロナウイルス感染症に伴う行動規制の影響に加え、ロシアの営業停止による赤字が原因となる。

中国大陸は、大幅な減収減益。行動規制の影響により、購買意欲が低下したことや、最大で247店舗が臨時休業したことによる。

香港、台湾は、商売規模が大きい11月の気温が例年より高かったことで減収、大幅な減益。韓国は増収増益、特にカジュアルアウターやニット商品が好調だった。その他アジア・オセアニア地区は、大幅な増収増益だった。

米国は、大幅な増収増益で、ブランディングのための情報発信や冬物コア商品のマーケティングを強化したことで好調だった。欧州(ロシアを除く)は大幅な増収、増益となり、特に気温が急激に低下した9月の販売が好調だった。

ジーユー事業の売上収益は793億円(13.6%増)、営業利益は106億円(19.3%増)。

品番数を絞り込み、マストレンド商品の数量を十分にもって商売を行ったことに加え、物流が正常化し、売れ筋商品の追加生産にも機動的に対応できたことや、10月の気温低下も追い風となった。

グローバルブランド事業の売上収益は376億円(22.4%増)、営業利益は7億円(72.1%減)と増収減益。

セオリー事業は、大幅な増収となったものの減益。米国事業の値引き販売による収益性低下に加え、アジア事業が新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことによる。

プラステ事業は、軽めの羽織物やスティックパンツの販売が好調で、若干の増収増益となった。コントワー・デ・コトニエ事業は、欧州で10月以降の気温が高かったことや、インフレによる購買意欲の低下により減収、営業利益の赤字幅は若干拡大した。

通期は、売上収益2兆6500億円(15.2%増)、営業利益3500億円(17.7%増)、税引前利益3500億円(15.4%減)、親会社に帰属する当期利益2300億円(15.9%減)を見込んでいる。

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