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フジ/活発化する外出需要に応え2月期増収増益

2023年04月13日 11:00 / 決算

フジが4月12日に発表した2023年2月期決算によると、営業収益7849億6700万円(前年同期比144.6%増)、営業利益113億2000万円(53.5%増)、経常利益133億5900万円(34.3%増)、親会社に帰属する当期利益90億3300万円(129.4%増)となった。

新規出店では、「最新基準の店舗づくり」を掲げ、愛媛県と広島県を重点エリアとし、8月にラクア緑井(広島市安佐南区)をファーストオープン、11月にフジ古川椿店(愛媛県松山市)、2023年2月にフジ宇和島南店(愛媛県宇和島市)をオープン。既存店では、安全と安心が確保された快適な買物環境の追求、デジタル化の推進、多様化ニーズへの対応など店頭の利便性と競争力向上を目指し、9月にフジ南久米店(愛媛県松山市)、10月にフジ広見店(愛媛県北宇和郡)、11月にフジグラン石井(徳島県名西郡)で改装による活性化を進めた。

食料品は、競争力を向上するため、安さへの対応を継続。3年ぶりとなる行動制限のない年末年始の帰省など、回復基調が続く外出・旅行需要に対応すべく、行楽商材、ごちそうメニュー、手土産などの販売に注力した。「北海道うまいもの味めぐり」「ハロウィン」「冬ギフト」「バレンタイン」など催事企画の商品改廃や拡充も推進している。

フジ・リテイリング子会社のスーパーマーケット事業会社について、フジマートは、商品・サービスのさらなる充実と利便性向上を図り、4月にピュアークック中通店(広島県呉市)、9月にピュアークック東雲店(広島市南区)を改装した。フジマート四国では、サニーTSUBAKIから譲り受けた2店舗を、スーパーABC桑原店(愛媛県松山市)、スーパーABC道後樋又店(愛媛県松山市)として一新し、3月から営業を開始。7月には、一時閉店して建替工事をしていたスーパーABC平井店(愛媛県松山市)をリニューアルオープンした。

コロナ禍で受けた影響からの回復を目指す飲食業は、好調なファストフードがけん引するとともに、レストランやフードコードには、客足が戻りつつあるなど業績は回復基調(営業収益前期比11.5%増)にある。総合フィットネスクラブ事業は、オンラインスタジオ「FIT NET」サービスの内容拡充、パーソナルトレーニングやペアストレッチなどの有料サービスの拡大などに取り組んでおり、業績は緩やかに回復(営業収益前期比2.0%増)。一般旅行業は、国内を中心に旅行需要が前期を上回ったことに加え、新規事業が貢献し、コロナ禍以前の水準には至らないが、収益は回復している(営業収益前期比337.8%増)。

マックスバリュ西日本は、「地域密着」「生鮮強化」を軸にサプライチェーン改革を実行。兵庫県西部、岡山市、広島市、山口県、香川県及び山陰エリアを中心とする出店計画と既存店の活性化に加え、移動スーパーやEコマースをはじめとするノンストア事業の確立に向けた取り組みを進めている。感染症予防に起因する需要と消費スタイルの変化、アフターコロナを見据え活発化しつつある外出需要などにも対応した。

商品では、外出自粛が緩和され内食需要が落ち着き、水産や畜産などの生鮮素材が影響を受けるなかで、さらなる生鮮強化に注力。地場や旬の商品を圧倒的に販売する「数を売る商品」や、バイヤーが厳選しておすすめする「バイヤー三ツ星」を展開。買上点数アップに向けた火曜市の深耕や、夕刻以降の加工数量増加、出来立て商品の品ぞろえ拡充などデリカの夕刻強化に取り組んだこともあり、売上高は堅調に推移している(食料品売上高前期比0.3%増、衣料品同1.2%減、住居関連品同1.1%増)。

新規出店は、第3四半期までに6店舗オープンした。既存店では、第3四半期までの12店舗に加え、2023年1月には、マルナカ高柳店(岡山県岡山市)を改装して活性化。一方、12月にマルナカ中村一条店(高知県四万十市)、マルナカ三島店(愛媛県四国中央市)、2023年2月にマルナカ香西店(香川県高松市)の3店舗を閉店した。

次期は、営業収益7959億円(1.4%増)、営業利益115億円(1.6%増)、経常利益135億円(1.0%増)、親会社に帰属する当期利益51億円(43.5%減)を見込んでいる。

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