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店舗内装マッチングサービス「SHELFY」/新業態・新店・リニューアル市場で急拡大

2017年11月15日 20:00 / 流通最前線トレンド&マーケティング

店舗内装マッチング「SHELFY」

新店、新業態、リニューアルの店舗情報が多いが、実際に店舗開発をしている部門では、オリンピックによる建設需要増、人手不足から内装会社を探すのも大変な時代になっている。しかし、ネットで、最適な内装会社を選定し、クライアントの期待に応えられる店舗デザインから、実際に店舗オープンまでサポートする会社が登場した。

<店舗内装マッチング「SHELFY」>
店舗内装マッチング「SHELFY」

SHELFY(シェルフィー)は、店舗の開業・改装を考えているクライアントと、内装会社を繋ぐ店舗内装マッチングサービスを運営する。

従来、企業間のB2Bでは、ネットでのマッチングサービスは困難と言われていた分野。しかし、SHELFYは、創業3年の若い企業だが、困難な分野に飛び込んで、具体的な結果を出している。

すでにパナソニック、プロント、SHIPS、杵屋、ホットランド、第一興商などの大手企業・チェーン店、病院、事務所など幅広い分野から延べ1000社を超えるクライアントを抱え、登録している内装会社400社から、最適な内装会社を紹介する。

<SHELFYの呂 俊輝社長>
SHELFYの呂 俊輝社長

SHELFYを率いているのは、1987年生まれの呂 俊輝社長。

「起業をしたくて、大学時代に漫画の翻訳・電子アプリ化事業の会社を立ち上げ、SHELFYは2社目。ネットにかかわるビジネス分野を検討している中で、ネット化が遅れている建設業界にターゲットを絞り、内装業者がクライアントを探すサイトとして、まずスタートしました」

「実際に営業してみると『建設業界のことも知らない若造が』という、人が多かったものの、クライアントにとっての課題をクリアするお手伝いをきめ細かく行うことで、信用・信頼をえることができ、今日に至っています。今では、月150件の案件に対応しています」

SHELFYとは・・・

<クライアント用の問い合わせフォーム>
クライアントへの問い合わせフォーム

クライアントは、ネットの簡単な問い合わせから始まるが、100項目に及ぶヒアリングを行い、各プロジェクトに応じて適切な内装会社をマッチングする。クライアントの利用は無料だ。

直接内装会社と取引できるので適正な価格で発注でき、実働する内装会社と直接つながることができるので、多重下請け構造にならず余計なコストが発生しない。

中間業者などの仲介を挟まないのでスムーズな連絡や取引を行い日程通り計画を進められ、実績や経験豊富な内装会社に利用できるため、提案後の完成イメージのままで竣工できる。

ヒアリングから要望の整理や伝達、内装会社のコンペの開催など、出店・改装を進める上で必要な業務をSHELFYを利用することで効率的に進めることができる。

出店や改装の際に「どの内装会社を選べば良いのかわからない」といった企業が多いが、紹介するだけでなく、店舗づくりの様々な疑問に答えながら納得の店舗を作り上げられるよう、専任スタッフが二人三脚で手伝う。

想いの詰まった初めての出店や、これからより良くしていこうという2・3店舗目の出店を最も満足できる形で徹底サポートする。

<マッチングのイメージ>
マッチングのイメージ

一方、内装会社は新装・改装案件に好きなタイミングで参加申し込みできる。内装会社の登録には、品質・スケジュール対応・得意分野などに応じて、ランク制度を導入し、ランクを上げることで、入り口から優位に立ち案件に参加することが可能だ。

具体的な事業展開は

同社の展開は速い。2014年6月に設立したが、翌年7月には発注総額10億円を突破。同年12月には倍の20億円、そして2016年9月に100億円、2017年8月には150億円と、急速な成長を遂げた。

呂 俊輝社長は「手探りで、試行錯誤しながらの毎日だが、この業界でのネット化を待望していた人が、予想以上に多かった。『この若造が』という言葉が多かったが、課題を一つずつ解決し、期待に応えていくと、ファンになってくれる企業が確実に増えました。紹介だけから、コンペの司会や、様々な要望に対して貪欲に対応しました。『こういう会社の出現を待っていた』と言ってくださる方もでてきました」と説明する。

さらに、「オリンピック需要により、内装会社、現場作業員の確保が難しくなっていたのも大きいですね。これまでコンペをするといくらでも業者が集められ、価格競争が行われていましたが、急速に人手不足が発生し、コンペ開催が困難になっていました。他の業者を探さざるを得ないケースが出て、内装業者のレベル把握が難しくなっていました。そのタイミングの良さもあります」と語る。

「現在では、ネットから問い合わせは8割方ですが、以前はこちらからの営業アポなどが中心でした。料金体系も何回か変更し、月額制からコンペで決定した場合に成果報酬方式に変更しました。クライアントとの関係も深くなり、コミュニケーションの場を設けたりしています」

「ネットは、あくまで入り口であり、クライアントと内装会社の方に『利用していてよかった』と思っていただけるようにすることが一番重要だと思っています」という。

「店舗イノベーターサミット2017」11月29日開催

同社は、11月29日、店舗開発について、第一線で活躍する経営者やプロフェッショナルを招き、講演やパネルディスカッションなど様々なセッションを行う「店舗イノベーターサミット2017」を開催する。

早くからクライアント、内装業者に役立つニュース、ノウハウなどのコラムなど掲載した「店舗HACKS」を立ち上げたり、テーマ別にクライアントの人たちを集めた情報交換・交流会(店舗開発ナイト、飲食出店night、SC出店night等)も開催し、人的な交流の場を設けることも積極的だ。

<呂 俊輝社長>
呂 俊輝社長

呂 俊輝社長は「店舗イノベーターサミット2017は、既存のクライアント以外にも、弊社のビジネスの認知を広げるとともに、新店、リニューアル、新業態等の店舗開発を考えている方に、店舗開発のヒントの参考になればと思い、開催に踏み切りました。幅広い分野の方の参加をお待ちしています」と、抱負を語っている。

■店舗内装マッチング「SHELFY」
https://shelfy.jp/

■店舗イノベーターサミット2017
https://tis.tokyo/

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