フクシマガリレイは11月22日、大阪市西淀川区の本社にオープンイノベーション施設「MILAB(ミラボ)」を開設し、報道陣に公開した。
「ミラボ」は、ガリレイグループと取引先、異業種提携企業、大学、研究機関などと連携し、新たな技術、アイディアを生み出す施設を目指し開設された。
本社1、2、8階に設置。1階には、最新厨房機器を備えたキッチン・ベーカリー、調理から冷却・凍結、食味まで一貫した環境で検証できる食品工場研究室、AI活用したスマートストア、2階は食に関わるスタートアップなどが入居できるオフィス、イベントスペース、8階は交流の場、フリーアドレスオフィスにもなる社員食堂としている。
同日行われた新本社完成披露会で福島裕社長は、「新本社は、岡山、滋賀の工場に続く第3の工場と位置付けている。自前主義にこだわらず、様々な企業とコラボし、生まれたアイディアをミラボで実際に形にできる。共創、情報発信、人材交流の場として育てていきたい」と説明した。
■食品工場・テストキッチン・研究設備そろう
最新厨房機器を備えた「ミラボ キッチン」は、冷温機器、電子レンジ、コンロ、IHがそろい、集中配管システム、天井換気システムも導入。厨房のオペレーションのイメージ取り、時間調整、メニューの試作、調理トレーニング、社内研修会などが実施できる。
室内に存在しない機器、顧客の調理機器も持ち込める。
「ミラボ食品工場研究室」は、テストキッチン、食品工場、環境試験室で構成される。テストキッチンで作成した試作品は、各種フリーザーで冷蔵・冷凍、次のラインに搬送され、実際の食品工場に近い形で製造の流れを体験できる。
「環境試験室ゾーン」では、温度10度~35度、湿度30%~70%の設定でき、低温、高温多湿の試験が実施可能となっている。
「食品研究室」は、製品・食品の分析をする機器類、電子顕微鏡などを備えた。
また、「ミラボストア」では、AIカメラ搭載の「AIリテールショーケース」、AIカメラ、デジタルサイネージ、セルフ会計システム付デジタルカートを備え、未来型の店舗を体験できる。
■ベンチャー向けオフィス、従業員食堂も
2階には、商談などに利用できるサロン、インキュベーション施設として利用するオフィスを設置した。
入居企業は、1階の設備などを利用し、試作品の作成、入居企業同士のコラボ、フクシマガリレイのサポートによる販路拡大などに取り組む。現在、缶詰の共同開発・協力工場による少量生産などを手掛けるカンブライト、放牧牛・豚の赤身肉を提供するGOOD GOOD、スープ専門店なども運営する農業ベンチャー日本農業のサテライトオフィスとしての入居が決まった。
さらに、8階に設けた社員食堂は、社内外の交流の場、1階で試作した製品の試食、厨房レイアウトの提案などに活用する。
■フクシマガリレイ「MILAB(ミラボ)」
所在地:大阪市西淀川区竹島2-6-18 1、2、8階
TEL:06-6477-2011(代表)
https://www.fukusima.co.jp/
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